zames_makiのブログ

はてなダイアリーより移行

植草一秀のメディア批判は正しいのか?

植草一秀氏はそのブログ「植草一秀の知られざる真実」(http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/)で「日曜討論」(NHK)、「サンデープロジェクト」(テレ朝)、「サキヨミ」(フジテレビ)などの政治報道番組を厳しく批判している。今では毎日かなり多数のアクセスがあり「まぐまぐ」から対談をDVD化して出版する動きもあるようだ。はたして読者の間でのその評価はどうなのか、そのメディア批判は正しいのだろうか?以下は拾い物だが、植草氏に文句をつけた人が逆にその無知を批判されている(http://funnyarome.blog82.fc2.com/blog-entry-381.html#comment532)。批判されている側の検閲により議論の決着が見られないのが残念だが植草氏に異議を唱えた側の劣勢は明らかだった。


(1)(植草氏は正しい、ブログ主は間違っている)

貴殿の植草氏への感想は少しは理解できますが大部分間違いです。私は植草氏のブログは日本でも非常に貴重なメディア批判だと思いますよ。植草氏に代わって答えてあげましょう。
>植草という人は−繰り返しているのはマスコミ不信
植草氏がブログで行っている主要部分がマスコミ批判であるのはその通りでしょう。彼は毎回メディアの政治報道番組(記事)のどこがおかしいか具体的に書いていますね。その内容は概ね正しいと思いますよ。


>「マスゴミ」という表現を何のためらいもなく使っている
植草氏の指摘している事は「マスゴミ」という本を書いた元記者の弁護士の指摘している事と同じでしょう。(本:マスコミはなぜ「マスゴミ」と呼ばれるのか:権力に縛られたメディアのシステムを俯瞰する 日隅一雄 現代人文社 2008)貴殿はおそらくその本を知らないで書いているのでしょう、一度読むべきです。内容はネット上でよく見られる感情的・イデオロギー的な一方的な単なる中傷ではなく、憲法言論の自由に基づいたマスコミ全体に対する根底的な批判です。
 恐らくあなたは憲法言論の自由がなぜ大事か理解していないでしょう。それは自由な芸術活動の保証以前に、民主主義を正しく機能させるためであり、政治と密接に関係しています。
 すなわち正しい報道(=言論の自由)がなければ、人々は何が起きているか知る事ができず、その結果正しい投票もできない、つまり民主主義はきちんと機能しなくなってしまうからです。植草氏はこの大事な点を理解しているから、そのブログでメディアを批判しているのであり、その行為は非常に貴重で日本人全ての利益になるものと言うべきでしょう。


>政官業が癒着した「悪徳ペンタゴン」−この社会の病巣をそんなに簡単なくくりで語っていいものか?
前出の日隅一雄氏の「マスゴミ」の本や「テレビ政治」「小泉劇場」で代表されるメディアと政治の関係を知れば、植草氏のこの指摘は非常に正しいでしょう。そしてそうしたメディア批判が世間に流布しないのは、メディア全体がそれを排除しているからでしょう。日本のメディア今は他社の報道への批判さえもなぜか嫌うようになっている。それが起きる構造は「政官業の癒着」なのです。これは直接的には主要なテレビ局と全国紙新聞が全て資本関係で結びついており、又テレビなどの認可権を第3者機関ではなく政府の1部門が握っている現在の日本の異常な状態を指しています。
 それはまさに汚点です。なぜなら、戦後日本に民主主義をもたらしたGHQはそのようなおかしな構造を作ったりはしなかったから。それは占領解除後、自民党政権によりただちに制度が変更され、今のおかしな構造になったからです。これを「政官業の癒着」と表現するのは非常に正しいと思いますが如何ですか?


>植草氏の本質は−マスコミへの恨みを晴らすことだとしたら
別にそれでもまったくよろしい、植草氏の動機は関係ない。要は植草氏のメディア批判の内容が正しいか否かという問題です。あなたは植草氏のメディア批判のどこがどう間違っているか指摘すべきです。


鳩山由紀夫が言った意味不明の「友愛社会建設」だとか「愛ある政治」
テリー伊藤じゃなくたって分からないだろう
民主党代表選挙に関する鳩山氏のテレビでの露出を見ていれば、「友愛」とは「自立と共生」を同時にもたらすメカニズムの意であり、それは民主主義の基本理念である「自由と平等」の現実的な表れであるという説明を聞いているはずです。
 すなわちメディアをウォッチし鳩山由紀夫のテレビ出演を見ていれば、「友愛」の意味をテリー伊藤氏は当然知っていたはずです。しかるにテリー伊藤氏はそれを曖昧だと非難した。それは伊藤氏が実際には鳩山氏の説明を聞かずに、ただの知ったかぶりで非難をしたからでしょう。
 あるいはテリー伊藤氏が、麻生首相のテレビ宣伝の片棒を担ぎ、日本テレビで2時間近くも麻生相手におべんちゃらのインタビュアーを勤めた「自民党支持者」あるいは「特定の支持団体を持つコメンテーター」である事を知れば、テリー伊藤氏はきちんとした情報に基づいて発言したのではなく、単に「鳩山氏を貶したいから貶した」と受け取るべきかもしれません。

 こんなおかしなテリー伊藤氏のコメントを植草氏は批判したわけであり、その批判は至極まともで正しいものだと思いますがいかがでしょうか?

 上記で、もし不明な事があれば再度お答えしましょう。


(2)(植草ブログを理解できぬブログ主を教育する)

私はけして議論をいとわないがここのブログ主は知的能力が低くて、反論をする能力もなく、ただ「教えて」と泣き言だけを書いているようなので、とりあえず教育をすることにする。まずは間違いを直す事から、

>この本は元産経新聞の記者だった日隈一雄という人物が著したもの
>私はこんな本、クズだと思ってます
 本を読む力のない、教養のない人の犯す間違いですね。日隈一雄は植草氏と同じようにメディアがちゃんと機能しない事で民主主義が働かない危険を訴えている弁護士ですね。それはこれを読めばわかる(日隅氏のブログ:http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005)それをこの愚かなブログ主は、以前産経新聞に在籍したと聞いただけで、脊髄反射式に批判したのでしょう。それはあまりに単細胞で愚かな党派的決め付けですね。産経新聞にいても即、国家主義者や天皇崇拝者ではありません。

◆多数の人の手を経て記事ができる、メディアの問題はそのような党派的、統一的なものではありません。


記者クラブの存在によってどこも同じ内容の報道をしている弊害
記者クラブの問題は、内容が同じなのが問題なのではなく、記者クラブに所属しなければ取材できない=知ることができない事に問題があります。◆一番罪深い情報検閲行為は「知らせない事」です。


陰謀論を用いればこの世の中は何でもあり
>日本は陰謀−マスコミはその走狗として利用されているという言説の方が疑わしい
 日隅氏が書いているように日本のメディアの問題は記者個人ではなく、構造的におかしい。そこでは巨大企業の1社員である記者は自分自身のジャーナリズム精神を、常に会社からの指示で押し殺される運命にある。それを政権政党とそれにより利益を得ている会社による意図的な編集への介入(すなわち陰謀)と表現するのは正しいでしょう。

 要は、この愚かなブログ主は「陰謀」という言葉が嫌いなだけなのでしょう。実際には、植草氏が書いている事は◆「組織的なある方向への記事編集」という意味であり、それは例えば従軍慰安婦に関するNHKの番組でNHK側が安倍晋三の意向を汲んで自主的に編集しなおしたのと同じ作業です。それをメディアを糾弾する側の植草氏が、わかりやすいキャッチフレーズとして「悪徳ペンタゴン」と書くのは自然な行為でしょう。


>植草氏だって民主党内部に入り込んで情報を得てきたわけではあるまい。
>文句を付けるくらいならば、自分が走り回って一次情報を獲得しろ
 この愚かなブログ主は一般大衆は直接取材できず一次情報を得られないと思っているらしい。それは完全な間違いです。

(1)国会討論はNHKの中継を見れば、誰が何を喋りどんな衝突がおきたかわかる。放送されないものはHPで議事録が公開される。これらを各メディアのまとめたニュースと比較すれば、各社が報道上何を捨て何を取り上げたか把握できます。

(2)又政治家の言葉をメディア各社は、分析・価値判断して報じている(「○○にとどまる」「○○の影響」)訳ですが、その分析や価値判断が適当か否かは、評者が自分で分析や価値判断できないと不可能です。即ち、メディアを評価するにはただ一次情報(政治家の言葉など)を知るだけではダメで、日本の課題と現在の政治動向などに関する広い知識に基づいた、自分なりの分析能力が必要です。従ってかなりの知識や経験が必要であり、植草氏は経済関係でそれを判断できる専門家であったため今もブログでメディアの批評を自由にできるのでしょう。そうした人が少ない理由でもあるでしょう。

 植草氏はメディアを批判する上ではそれなりの情報を背景に行っています。一方ブログ主は政治に強い関心はあっても、それを理解する基礎的知識に欠けるので、メディアの言葉の何が適当か判断でず、ただ盲信しているのでしょう。そして植草氏を勝手に自分と同じだとみなして貶しているのでしょう。それは酷い間違いです。


>(植草氏のは)二次情報−それで真実を握ったかのような錯覚
>結局のところ−今あるマスコミに頼らざるを得ない
 何が起きたか知るにはマスコミの出した物を信じるしかない、というのは決定的な間違いですね。◆我々はメディアを介して「何が起きたか」「かなり正確に」知ることができます。
 このブログ主はおそらく政治関係の記事のどこが政治家の直接の発言(一次情報)でどこがメディアのそれへの評価・形容(二次情報)か判断できないくらい知的能力が低いのでしょう。日本では起きたこと自体を隠すような政治報道は行われておらず、記事をちゃんと読めば何が起きたかはわかるよう書かれています。何が起きたかで嘘を伝えることはありません(ただし起きた事で伝えない時はある)。そしてメディアで問題が起きるのは、ある出来事を「どう伝えるか」という部分なのですよ。
 このブログ主はこの2つの部分を自分の頭の中で整理できない位知的能力が低いので、植草氏の批判を読むと混乱してしまい、とんでもないと感じるのでしょう。


>あなたがたが日頃言っている政権交代とか日本をよくするとかいう旗印
 ◆メディアの問題は民主党支持 対 自民党支持という問題と直接「関係あるもの」と、「関係ないもの」と両方あります。植草氏が糾弾しているのは民主党から見た部分ですが、その起きるメカニズムは自民党から見た部分でも同じですね。例えばNHK民主党政権になれば今と同じメカニズムで民主党の宣伝ばかりするでしょう。また現在民主党の声を大きく伝えるTBSは、政治をバラエティショー化して視聴者を誤って誘導しかねない「テレビ政治」の最大の担い手です。
 このブログ主は、メディアに起きている問題は「政治対立だけでおきる」と単純に考えているのでしょうが、そんな簡単なものではありません。


>その理念を具体的な政策にするとしたらどんなものになるのか。それを教えて
答え:政治記事や報道を数社あわせてきちんと読む(聞く)こと。ちゃんと勉強する事。要は自分で努力することですね。


(3)特に反論はないようですので少し

ブログ主からは特に反論はないようですので少し・・・
 >以前からずっとマスコミは権力に従属しる
 >スポンサーという金主に従属しているのです
ネットでは今やこうした完全な絶望による「誤ったイメージ」それによる言葉がかなり見られるのも事実でしょうね。でもそれらはほとんどは中学生の落書きだと思います。
それらはただの戯言にすぎないでしょう、実際そう掲示板に書く人でも記者に正面からそう言う人はいないでしょうね。
そして報道記事にしめる数で言えば、日本では今も、政府批判がその主体であるのは確かでしょう。
しかし全てがいつもそうではないし、民主党代表戦のような転換期では、あまり正しく働いていなかったのが、問題なのです。