zames_makiのブログ

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イスラエルのガザへの攻撃が戦争犯罪(国際法違反)として非難される理由

 2009年1月の攻撃でイスラエルは21世紀になって全世界の目の前で戦争犯罪を犯した、日本人にとっては戦争犯罪は60年前の歴史でしかないが、ここでは今も行われつつある。イスラエルがメディアを通して流れる事を承知の上で、すなわち世界の目の前で戦争犯罪を犯しているのに、「日本人が何も言わないのはそれを認めることだ」とパレスチナ問題に詳しいアラブ文学研究者岡真理氏は述べている。最近の日本人には原爆は戦争犯罪だ、という声はかなり聞かれるようになった。しかし今目の前で行われつつある戦争犯罪に知らん振りをしていて、60年前の事に世界の誰も耳をかさないのではないだろうか?

 そうした不公正・ダブルスタンダードが何を生み出すかを新聞は伝えている。1月25日の朝日新聞はガザの大学生ハマド・アハマドさん(20歳)の声として「非人道的な白リン弾を使って何のお咎めもない、この不公正な世界でどんな希望が見出せるというのか」「占領者との対話は不可能だ、力で対抗するしかない」を伝えている。原爆被害をうけた日本人としてイスラエルの行動を非難するのは自分のためであり、世界のためなのではないだろうか?



1明らかにハマスと関係ない女性・子供など民間人の空爆や砲撃による殺害(無差別殺人・民間人の殺人)

2家に閉じ込めて殺すなど意図的な民間人の殺害(同上、残酷な殺害)

3市街地に侵入し武器を持たないのを確認した上での殺害(同上)

赤十字など民間の救急車の通行阻止(?)

5国連施設・国連学校など明らかにハマスと関係ない第3者への空爆・砲撃(?)

赤十字など民間医療関係者への攻撃・殺害(?)

白リン弾焼夷弾としての使用、国連施設への攻撃目的での使用(残酷な殺人)

8民間人の家のブルドーザーなどによる破壊(?)

9占領地の封鎖による食料・燃料・医薬品などの途絶


(注)1〜3については弊ブログ1/24記事などを参照、5〜7については以下の記事を参照

イスラエルの人権団体がガザ攻撃を国際法違反として告発(しんぶん赤旗 2009年1月15日)

 ◇ガザ攻撃 国際法違反 イスラエル人権団体が告発
 パレスチナガザ地区に対する軍事行動を強めるイスラエルが、医療従事者や国連学校までをも攻撃対象にしていることや、国際法違反が指摘される居住地区への白リン弾使用の疑いが出ていることなどを受けて、イスラエル国内からも人権団体を中心に、軍の攻撃の違法性を問う動きが出ています。ドバイ発行の「ナショナル」紙に発表されたイスラエル在住のジャーナリスト、ジョナサン・クック氏の記事によると、アラブ系のイスラエル国会議員、アルサナア氏は八日、オルメルト首相、リブニ外相、バラク防相を国連学校を攻撃した責任者として告発する予定だと語りました。

 同氏は、その前日にガザ地区のジャバリヤ難民キャンプ内の国連学校が攻撃され、避難していたパレスチナ人四十人以上が死亡した事件を指摘。「イスラエルハマスのようなテロ組織になりたいのか、国際法を順守するのかを選択しなければならない」と述べました。これとは別に、国内の八つの人権団体がイスラエル最高裁に対し、同国軍が救急車や医療活動従事者を攻撃対象にすることを禁止するよう求める訴えを起こしています。

国連が白リン弾イスラエルを非難(朝日新聞 2009年1月16日)

 ◇「砲撃は白リン弾使われた」国連、イスラエル軍を非難
 【ニューヨーク=松下佳世】パレスチナ自治区ガザの国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の現地本部がイスラエル軍によって砲撃されたことを受け、国連は15日、「非人道兵器」と非難されている「白リン弾」が使われたとの見方を改めて表明した。イスラエル側が砲撃の理由として主張している「国連敷地内からの攻撃」については全面的に否定した。

イスラエル軍の国連施設を空爆しんぶん赤旗 2009年1月17日)

 ◇蛮行 許しがたい、イスラエルの国連施設空爆 国連スタッフら非難
 【カイロ=松本眞志】パレスチナガザ地区で活動する国連スタッフは十五日、イスラエル軍国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)やパレスチナ赤新月社の施設、病院三カ所を空爆した直後、イスラエル軍の行為が故意だった可能性があると指摘しました。

 潘基文(パン・ギムン)国連事務総長が同日イスラエルを訪れ、同軍の蛮行に「憤慨」を表明した際、オルメルト首相は「(隠れていた武装民兵が)施設内から攻撃をかけてきたのは確実だ。残念な結果に対して謝罪する」と弁明しました。

 イスラエル側の釈明に対し、UNRWAのクリストファー・グネス報道官は「イスラエル当局から武装民兵に関する問い合わせはなかった。われわれは民兵の行為に常に反対してきたし、彼らは施設内になどいなかった。いまイスラエル政府は、国連施設付近に武装民兵がいたという話にすり替えている」と告発しました。欧州委員会のルイ・ミシェル開発・人道援助担当委員も国連施設の空爆に対し、「深い衝撃を受けた」と驚き、「イスラエル軍によるガザ地区の国連事務所攻撃は許しがたい行為だ」と訴えました。

 UNRWAのガザ地区を担当するジョン・ギング部長は、イスラエル軍残虐兵器である白リン弾を多用しているとされることに言及。白リン弾が放つ炎に水をかけた場合、強い毒性ガスが発生するために消火活動が困難をきわめていると語りました。UNRWAのガザ地区本部攻撃も白リン弾を使った疑いが浮上しています。UNRWAのアドナン・アブハスナ報道官は、国連施設への空爆で数千万ドル(数十億円)に相当する支援物資が消失・破壊されたと述べました。

イスラエル軍白リン弾使用を認める(毎日新聞 2009年1月22日)

イスラエル:ガザ侵攻 イスラエル軍白リン弾使用認める 調査開始を表明
 【エルサレム高橋宗男】人口密集地での焼夷(しょうい)弾としての使用が国際法違反だと指摘されている「白リン弾」について、イスラエル軍は21日、パレスチナ自治区ガザ地区攻撃の際に使用したことを認めたうえで、使用方法が適正だったかどうか調査を始めると発表した。AP通信が伝えた。イスラエル紙ハーレツによると、20発が同地区北部ベイトラヒヤの市街地に撃ち込まれたかどうかが調査対象になる。(中略)同紙によると、イスエラル軍はガザ攻撃で、迫撃砲によって撃ち込む白リン弾を約200発使用。うち約180発は軍事施設や果樹園などに煙幕を張るために使ったという。

 イスラエル軍空挺(くうてい)部隊は、約20発をベイトラヒヤに向けて使用した際、敵の発砲が確認された地点に向けて撃ったと説明している。ベイトラヒヤでは17日、同軍が国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の運営する学校を砲撃、14人が負傷している。

イスラエル兵による戦争犯罪の証言(朝日新聞 2009年3月20日

以下はイスラエル兵が自軍がガザで無抵抗のパレスチナ民間人を意図的に殺したという証言をしているというニュース。している事はパレスチナ側から既に報じられている事と符号するもので、要は何もしていない女性や子供を、それと明確に知りつつ殺している、という事。イスラエル政府は「民間人を人間の盾にしている」「戦闘員が混じっている」などと説明してきているが、報道内容を知ればそれは意図的な嘘だ、イスラエルは組織的に無抵抗の民間人を殺しているのがわかる。それは虐殺であり、戦争犯罪だ。

無抵抗のガザ市民殺害 イスラエル兵証言次々、軍調査へ
http://www.asahi.com/international/update/0320/TKY200903200236.html

 【エルサレム=井上道夫】イスラエル軍が昨年12月から約3週間にわたってパレスチナ自治区ガザを攻撃した際に、無抵抗の市民を殺害したとする兵士の証言が相次ぎ、国内で波紋が広がっている。軍は19日、軍警察に「作戦上や道徳上の問題」について調べるよう命じたと発表した。

 地元紙によると、ガザから帰還した複数の兵士が2月、同僚らによる民間人殺害の実態を、入隊前に通っていた教育施設で証言。事態を重く見た施設の責任者が、軍上層部に「告発」したという。民間人殺害については、これまでもメディアや人権団体が住民の声として伝えてきたが、イスラエル兵の証言で明らかになるのは極めてまれだ。

 19日付ハアレツ紙は、ガザ攻撃に加わった歩兵分隊長の証言を掲載。小隊がパレスチナ人家族を家の外に出す際、「右側へ進め」と指示したが母子3人は理解せず左側に進んだため、狙撃兵に射殺された。小隊は、この母子の移動が「問題ない」ものであることを狙撃兵に伝えることを忘れていたという。

 分隊長は「パレスチナ人の命はイスラエル兵の命に比べ、非常に軽視されていたと感じた」と話した。

 イスラエルオルメルト暫定首相は、停戦を決めた1月17日の国民向けのテレビ演説で、「罪のない市民を傷つけることにつながる疑いが少しでもあれば、我々は行動を控えた」と説明していた。

 一方で、イスラエル軍はガザ攻撃にかかわった部隊司令官の名前などがわかる報道を禁止。政府も1月下旬、外国で軍幹部や兵士が戦争犯罪などで訴追された場合には、全面的な支援を保証する方針を閣議決定している。

 ガザの「パレスチナ人権センター」が19日に発表した調査結果では、イスラエル軍によるガザ攻撃で1417人が死亡。そのうち18歳未満の子ども313人を含む926人が一般住民だった。国連関連施設や避難所になっていた学校も攻撃を受け、国連は独自の調査委員会を設置すると発表している。