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GPCシンポジウム「検察とメディア、そして市民社会」

  • 感想:とてもまともな内容。真面目にきけた。上杉氏は同じ事を繰り返し問いかけているが、大手メディア出身者や大学教授から誰も返答がない=上杉氏の言っている事が正しい事に、驚く。「先進国では−ジャーナリストが命をかけて横暴を食い止めようと日々努力をしているにもかかわらず、日本だけは「記者クラブ制度」というのがあって−検察に対する監視機能が果たせずに...それどころか、寄り添ってしまい、検察の権力を強化する役割を果たしている」

GPCシンポジウム「検察とメディア、そして市民社会
日時:2010年2月13日
時間:2時間
会場:東京都内喫茶店(40人と非常に狭い)
パネリスト:
星川淳(グリーン・ピースジャパン事務局長)
白石草(NPO法人OurPlanet-TV代表理事
上杉隆(ジャーナリスト)
森摂(オルタナ編集長)

この模様は主催者がUSTREAM生中継された→「http://www.ustream.tv/channel/シンポジウム-検察とメディア-そして市民社会

TheJournalに掲載された上杉氏の冒頭コメント

http://www.the-journal.jp/contents/newsspiral/2010/02/gpc.html

まず申し上げたいのは、これまで検察の批判というのは実は私はあまりやっていなくて、というのも、世界各国いろんな国のジャーナリストに会って、共通認識は、"権力"は当然ながら維持あるいは強化のために、あらゆる手段を用いて自らの存在そして役割を果たそうとする。それが違法か合法かは別にして、必ずそういう方向に行くワケです。法律は国・歴史によって違うので何が違法かという事より、そういう方向に向かうという前提で話せば、検察がいろいろやってますが、私自身は「あたりまえだな」という印象があります。


ただ問題は、どこの国でも、国家権力の横暴に関して"歯止め"をかける役割として、少なくとも先進国ではジャーナリズムが機能している。ジャーナリストが命をかけて横暴を食い止めようと日々努力をしているにもかかわらず、日本だけは「記者クラブ制度」というのがあって、現状として、検察に対する監視機能が果たせずに...それどころか、寄り添ってしまい、検察の権力を強化する役割を果たしている。例えば、小沢一郎さんの報道...小沢一郎さんも権力ならば検察も権力であるという認識から、検察の批判もするべきなんですが、過去50年くらいにわたって、新聞・テレビでは検察批判がおこなわれていない、という現状があります。


問:「検察とメディア、そして市民社会」という中で一番問題があるのは?
メディア、「記者クラブメディア」ですね。記者クラブの問題はメディアの問題と受け取られがちなんですが、実際は「霞が関」、共生、お互い守ることによって権力を維持する装置として働いてしまっていることから、メディアの問題ではなくて、日本の統治機構そのものの問題であるという認識です。ですから、記者クラブ問題というのは、日本のあらゆる社会そして政治に「不正が起こっても止められない」ということです。