アナタハン島事件の映画的系譜（坂尻昌平）

アテネフランセ文化センター・アナクロニズムの会　vol.6
講演「アナタハン島事件の映画的系譜」
講師：坂尻昌平（映画批評家）
2010年2月13日（土）
14：00〜映画試写「アナタハン」「アナタハン島の眞相はこれだ!!」
17：00〜講演
会場：アテネフランセ文化センター
参加費：800円（会員）
ディートリッヒ映画の巨匠スタンバーグが、アナタハン島事件として知られる実話に基づき、狂気の熱情を込めた遺作『アナタハン』と事件の当事者、比嘉和子本人が主演した『アナタハン島の眞相はこれだ!!』。かつて「全琉話題の映画・本日大公開！　もっとも良い映画と、もっとも悪い映画の異色豪華二本立て」（1954年1月24日の琉球新報の広告）と喧伝されたこの究極の二本立てが、56年ぶりに実現する。「『アナタハン』は、芸術上の問題が孕む矛盾を調べるためには理想的な例となっている」(ビクトル・エリセ)。『シミキンのオオ！市民諸君』から『グラマ島の誘惑』『マタンゴ』までもその磁場に招き寄せる映画史のブラックホール、「アナタハン島」は今なお噴火している。（坂尻昌平）
※14：00から「アナタハン」（1953）「アナタハン島の眞相はこれだ!!」（1953）の参考試写を行います。