zames_makiのブログ

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女体(1964東宝)

製作=東宝  1964.09.19 
監督・脚本:恩地日出夫 原作:田村泰次郎 音楽:武満徹
出演:団令子 楠侑子 千之赫子 岩崎豊子 坂本スミ子 南原宏治
…「肉体の門」の映画化
田村泰次郎の「肉体の門」と「埴輪の女」をあわせた映画化。1964年「埴輪の女」の男女が1945年「肉体の門」を振り返り、同じテーマを繰り返す。テーマはかっこいい男に惚れた女が掟(パンパンの掟、家族を大事にする掟)を捨てて、寝たり、自殺の手助けをするもの。売春婦(映画中では一貫してインバイと呼ばれる)への差別、罪悪感、米国への恨み、占領事情は描写されない。テーマのだるさ、繰り返しによる飽き、演技力などにより退屈、主演の演技はよい、団令子のおっぱいはありきたりだが肉体は露出しているがエロさはない、総合演出力に欠ける。
 あらすじ:1964年のデパートでかつてにパンパン2人(ボルネオ麻耶と他1人)が再会する。1945年の物語は「肉体の門」まま、仲間内のリンチ、男の闖入、牛を皆で屠る(残酷シーンがあり本当にスタジオ内で屠殺しているように見える)、男と寝る、仲間のリンチにある。1964年、マヤは洋服屋の主婦で子供もいる、夫は麻耶を夫に尽くす女と見る、なんの不自由ない。他1人はバーマダム、男と会う。男の逃亡に際し結婚しようとして捨てられる。マヤは男の呼び出しに応じ、旅館へ、男はつまんないから自殺するといい、マヤは自殺幇助で家庭が崩壊するのを承知で助けて死なす。退屈な自殺シーン。
=パンパンの身の哀れ、社会的地位、彼女たちの男との関係など全て捨て去る男女恋愛のみ。壊れたビルや男への執着など後年の映画化作の傾向をすでに持つ。

ラピュタ阿佐ヶ谷 水曜¥1000

上映3:00 女体