zames_makiのブログ

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第三次世界大戦 四十一時間の恐怖(1960東映)

(77分・35mm・白黒)
'60(第二東映)(監)日高繁明(脚)甲斐久尊(撮)荒牧正(美)近衛照男(音)石松晃(出)梅宮辰夫、三田佳子、故里やよい、神田隆、藤島範文
ゴジラの逆襲』の脚本に参加した日高繁明の監督作品で、東映社長・大川博の肝いりで発足したばかりの小西昌三率いる特殊技術課が、ラストのミニチュア撮影に腕を振るった。東宝作品『世界大戦争』に一年先行して核戦争による世界滅亡を描いた近未来映画の佳作。
14 1/13(火) 7:00pm 2/11(水) 4:00pm
東宝の「世界大戦争」は1961年製作でこれより後である
=「世界大戦争」と同様のの反戦映画。特撮による日本破壊場面、大衆の非難行動場面がクライマックス。監督の演出、脚本、俳優の演技、特撮、全てが劣り退屈、しかし見せ場・主張は「世界大戦争」とまったく同じであり、前半の庶民の生活描写、ラジオ(テレビではない!)による核戦争勃発の契機、大衆の恐怖・パニック・悲しみの描写、特設ステージでの米ソの軍人の攻撃表明「日本の皆さんさようなら」、特撮による国会議事堂・橋・東京の破壊シーンで構成されている。
 主人公は新聞記者:梅宮辰夫とその恋人の看護婦:三田佳子、新聞記者は身勝手な語り部で東京から避難し戻って破壊された東京都恋人の死骸を発見する。その他、売れない作曲家で流しの男と病気のその妻、ボート(漁船)で南の島に逃げようとする高校生、金持ちの高校生女とその一家、貧乏高校生男とその兄弟、乱暴高校生オートバイ男、看護婦は逃げず足の悪い入院女の子を守る、それを見捨てる女の子の両親。
 第二東映による陳腐だが平和を希求する映画。戦争勃発は演習中の韓国軍で米軍の飛行機が核爆発をおこし、韓国軍と中国軍が衝突するという朝鮮戦争の再開というもの。