zames_makiのブログ

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悲劇の将軍・山下奉文(1953)BIGLOBEビデオストア

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(紹介文)
開戦当初、スピーディーなシンガポール攻略の成功で、マレーの虎と謳われた山下奉文も、その後彼を敵視する軍首脳部によって、満州牡丹江に左遷される。第十四方面軍司令部として再び陽の目をみる1944年秋には、戦局は既に絶望的状況であった。しかも彼の任地であるフィリピンは、前任者の黒田司令官や彼の上官にあたる寺内南方総軍司令官の無能無策から、差し迫る米軍の上陸に対しての何の備えもない状況だった。死を覚悟し赴任する山下奉文。いよいよ米軍のレイテ上陸作戦が始まるに及んで、大本営および南方総軍は、俄に当初の作戦を変更しレイテへの方面軍の傾注を命じてきた。山下はその命令の不条理を知りつつも、黙々と作戦実行を行う。だが、結果は手薄に乗じて、ルソンへの米軍の大挙上陸にともない、友軍は各所に分断される。新たに山下の指揮下に入った第四航空軍も保有機の大半をレイテで失い、富永司令官は台湾へ逃亡する始末。
 太平洋戦争劈頭において第二十五軍司令官として、マレー作戦を指揮し、日本のマスコミからは「マレーの虎」と呼ばれた山下奉文。その類い希なる才能から日本軍閥に受け容れられず、また敗戦が濃厚となった太平洋戦争末にフィリピン戦局の指揮を命ぜられ、降伏後には戦犯として軍事裁判として裁かれ、すべての責を一身に負い、フィリピン刑場の露と消えた人間山下奉文の悲劇を描く。その山下奉文には、日本屈指のハリウッド俳優・早川雪洲。その共演には、小杉勇、大友柳太朗、信欣三、山形勲、宮城野由美子、岩崎加根子らの豪華キャストが揃う。監督には、俊英・佐伯清監督。

配役
早川雪洲山下奉文
山形勲(樺山副官) 忠実な副官、裁判では別行動
杉勇(武藤参謀長) メガネ、山下の人となりを証言、裁判まで行動を共にする
三島耕(大木当番兵) 髭を剃る事を心配
永田靖 (宇佐美参謀) 裁判まで行動を共に

S・F・リンドストロム (パーシバル)
W・ハリス (リール弁護士R)
ゲイダ (サンドバーク弁護士S)
E・スコリーナス (太った弁護士H)
B・ブース (検事K)
D・メルニコフ (裁判長)
中村哲 (米軍2世通訳の浜仲)
ロビンス (山下を警護する若いMP)

信欣三(一般邦人) 逃避行、赤痢で倒れる
長谷川菊子(看護婦) 山下の配下、母をなくす

永田靖(朝枝参謀)
小島洋々 コジマヨウヨウ (梅津参謀総長
山口勇 ヤマグチイサム (寺内南方総軍司令官)
春日俊二 カスガシュンジ (新聞記者大崎)
永井智雄(新聞記者久さん)
佐々木孝丸 ササキタカマル (宮内大本営作戦課長)
河村弘二 カワムラコウジ (石山参謀)
大友柳太朗 オオトモリュウタロウ (栗田参謀)
小倉正則 オグラマサノリ (四航軍佐田中佐)
宮城野由美子 ミヤギノユミコ (片岡かおる)
利根はる恵 トネハルエ (一般邦人)

岩崎加根子(比島の少女) 裁判で証言
志賀暁子(比島の中年婦人) 裁判で証言

キネマ旬報の紹介文)
開戦劈頭、スピーディなシンガポール攻略作戦の成功で、マライの虎と謳われた山下奉文も、その後彼を敵視する軍首脳によって満洲牡丹江に左遷され、第十四方面軍司令官として再び陽の目をみた一九四四年秋には、戦局はすでに絶望的であった。しかも彼の任地フィリッピンは前任黒田司令官や彼の直接の上司寺内南方総軍司令官の無能無策から、さし迫る米軍の上陸への何の備えもしていなかった。彼は死を覚悟して赴任する。−−いよいよ米軍のレイテ上陸がはじまるに及んで大本営、総軍はにわかに当初の作戦を変更し、レイテへの方面軍主力の傾注を命じてきた。山下はその不利を痛感しながらも、黙々実行に移した。が、結果は手薄すに乗じてルソンへの敵の大挙上陸となり、友軍は各所に分断される。新たに彼の指揮下にはいった第四航空軍も保有機数の大半をレイテに失い、富永司令官は台湾へにげだす始末、さらにマニラの海軍部隊は山下の再度の撤収命令を無視、狂暴な市街戦のすえに全滅した。−−八月十五日終戦。そして九月三日に山下大将は投降した。彼の命を拒んだマニラ海軍部隊の惨行をその主な罪状に負って、山下は勝者の「みせしめ」裁判−−その絞首刑の判決に伏した。不当を鳴らすこともなかった。