zames_makiのブログ

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米軍基地を日本に永久固定するべきと言った岡田外務大臣

以下はフリージャーナリスト岩上安美氏のつぶやきから、2010年4月20日の岡田外務大臣の発言主旨をまとめたもの。岩上安美氏は民主党川内博史議員などの基地調査から日米安保を堅持するという前提の中でも、実は米軍自身が諸事情から沖縄から基地をグァムへ移動する予定であるという驚くべき事実を聞いており、それに対する岡田の考え方を聞いている。その中で明らかになったのは岡田が「日米安保堅持なのだから米軍基地は日本の外には出さない」という紋きり的な考え方だという事だ。

 岡田は明らかにおかしい。米軍自身が諸事情により基地を日本の外(グァム)へ移動すると言っているのに、岡田はそれを無視し、おそらく抽象的な観念論から「基地は日本の外はない」と考えているようだ。また質疑経過の中で明らかになったのは、沖縄の基地の米軍指揮官からその移転計画を聞いた民主党川内博史議員の報告を岡田が無視している事、更に川内議員から要求されてそれについて米国に聞いたその報告結果を川内議員に対してさえ見せるのを拒否している事だ。その結果当然、米国の基地移転に関する回答は国民にも知らせない。岡田はその報告が自分の考え方を覆してしまうので握りつぶしたのだろう(正確に書けばその報告の存在を否定している)。


 岡田は米軍自身による基地のグァム移転の意志という事実を無視し、「日米安保堅持=沖縄に基地を固定」という抽象論・観念論から出ようとしない。こんな論理的思考のできないおかしな人間は大臣をやめるべきだ。

岡田は大臣をやめるべきだ。

岡田外務大臣の基地は日本の外には出さないの表明過程

以下はフリージャーナリスト岩上安美氏のツィッターでのつぶやきをまとめたもの。岩上氏が問題にしている岡田の発言は会見での岩上氏とのQ&Aなので外務省のHP(http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/kaiken/gaisho/g_1004.html)で確認できる。また岩上氏とのQ&A部分は動画を岩上氏がUSTREAMにアップしている(http://www.ustream.tv/recorded/6313981)。
4月20日岡田外相会見・岡田外相が川内議員への情報公開拒否の事実を否定した!〜岩上安身つぶやき編集

今から、岡田外相の会見です。ユーストリーム中継します。(2010年4月20日会見)


外相、米軍が日本の安全のために、大事だと力説。私は、国外がありえないなら、沖縄か、本土かは別として、国内になる、ということかと確認を求めると、岡田大臣ははっきりと国内に移設する、と言い切った


岡田外相は、「在日米軍を国外に、というのは 考えられない」と言い切り、「米軍は日本の現在の平和に貢献している」と。自民党とまったく同じロジック。ならば、普天間の元々の合意案でよかっただろうに。


もう少し詳しく岡田大臣の発言をお伝えしておく。今日はまず、機嫌がよくはなかった(いつも機嫌がいいとはいえないが)。順を追っていこう。前回、私は、民主党川内博史議員が、自身の詳細な調査に基づき、海兵隊の総数18000人というそもそもの前提が根拠のないものではないかと聞いた


すると、岡田外相は、4月13日の会見で「18000人というのはあくまで、大枠の話。 中身はその時々で変わりうる」と答え、自分から「川内さんと武正副大臣は会う予定がある」と語った。実際に、この会見の翌日、川内議員は武正副大臣に会い、18000人という数は根拠がない、と伝えた。


その経緯を、私が直接、川内議員から聞いたのは4月15日。このインタビューはUstream中継をしたので御覧の方もいるはず。この中で、川内議員は、在日米軍の実情について調査を行った際、米国に照会をした情報を、岡田外相をトップとする政務三役が開示しないと決定したと明らかにした。


なぜ、米軍の情報を開示しないようにしたのか。この点も、今日の記者会見で聞いたが、岡田外相は「まったく事実ではない」と全否定。勘違いでなければ、川内議員か、岡田外相のどちらかが嘘を言っていることになる。この質問をした時点で、雲行きはかなり怪しくなっていた。


さらに、岡田外相の機嫌を悪くしたのは、「ビーフテンマ」と言われる、米国との「取り引き」の噂についての質問。普天間問題について米国は、譲歩する見返りとして牛肉の輸入再開問題をからめてくるのではないか、という「情報」の真偽である。これに対し、岡田外相は「蓋然性のある質問を「と。


つまり、まったくリアリティーのない質問は、するな、ということ。普天間問題が、牛肉問題のような、他の分野の問題と関連付けられることはない、と岡田外相は断言。ではと、「蓋然性のある質問をします」と私。「日本中で米軍反対運動が起きており、どんな移転先を見つけてもつぶれてしまう…」


岡田外相に対する、私の質問。「ということは、日本中が米軍の駐留に反対しているということ。反対運動もまた民意。であれば、沖縄か、本土かを問わず、国内に移設など無理で、国外しかない、という結論になる。元々、そうなることを見越したうえで、移設先を探してきたのか」と。


この質問に対する岡田外相の回答が、この連続ツィートの始まりの回答。つまり、普天間の移設先が、国外になることはない」という断言であり、「米軍は日本の安全のために不可欠」という岡田外相の「持論」の力説。これは、スルーできる発言ではない、と思った


私は、村田良平元駐米大使の「遺作」の話を出した。その中で、「日本は米軍の駐留経費の実に80%を負担しているが、ドイツは20%。負担を減らす交渉をすべき」と書いていること。また、米軍が国外に引いていき、その空白が安保上問題なら、自主防衛をする、そういう選択肢はないのか、と。


また、鳩山首相は、政権交代後、「今は現実的ではない」と、「撤回」した形になっているが、かつて「駐留なき安保」を唱えていた。こうした首相の持論と、在日米軍の存在を恒久化する岡田外相の主張は矛盾するのではないか、とも。これに対して、岡田外相は、はっきりと持論を展開した。


自主防衛となると、防衛費はGDPの1%では足りず、2%、3%、それ以上、必要になる。そんな用意は日本国民にできていない」と岡田外相はいう。だから、在日米軍に頼るのだと。「米軍への依存」という私の言葉に敏感に反応し、「相互依存だ。米国は日本の基地を必要としている」とも


米軍が日本の基地を必要とするのは、必ずしも日本を守るためでも、極東有事のためでもない。目下、遂行中のアフガン、イラクでの戦争のためである。それが日米安保ではなく、日米同盟の本質であり、岡田外相の言う「相互依存」の実態でもある。しかし、ここで、会見時間は終了。

筆者感想:
 岡田外務大臣が「自主防衛だと防衛費はGDPの3%以上になる」というのは抽象論の典型だろう。岡田は日本防衛のためには、自衛隊アメリカ第7機動艦隊のように空母を持て、ミサイルを持て、戦闘機をたくさん買う必要があると思っているのではないか?しかし今でも日本の防衛は自衛隊の分担であり、アメリカ軍は攻撃が任務だ。岡田は中国とその本土で戦争して勝てる程度まで自衛隊の予算を増やす事を考えているのだろうか?憲法を改定てしてもそれはありえない、それはまるで1930年代の考え方だ。今では世界の先進国の軍事力は防衛のためであり、そんな正面からの軍拡競争などありえない。


岡田がこんな馬鹿な考え方を持っているのは、真面目に「どれだけの軍備があれば抑止力として十分か」検討したことがないからだろう。実際日本にそうした議論はまったくなく、岡田は勝手にアメリカ軍と同じだけの軍備をしなければ日本は守れないと思い込んでいると思われる。しかし沖縄のアメリカ軍第7艦隊の目的が日本防衛ではなく、世界でのアメリカの戦争(例えば中東での戦争)のための規模・装備であるのは誰もが認めるだろう。岡田が冷静に思考できないこんな馬鹿だとは思わなかった。