国体論者の発言
国体論者、平泉澄が昭和29年(1954年)首相官邸で行われた自由党憲法調査会第2分科会においての発言
「日本国を今日の混迷より救うもの、それは何よりも先に日本の国体を明確にすることが必要であります。而して日本の国体を明確にするためには、第1にマッカーサー憲法の破棄であります。このことが行われて日本がアメリカの従属より独立し、天皇の威厳を取り戻し、天皇陛下の万歳を唱えつつ、祖国永遠の生命の中に喜んで自己一身の生命を捧げるときに、初めて日本は世界の大国として立ち、他国の尊厳を勝ちうるのであります。」
平泉澄は大日本帝国憲法にこそ、日本の国体の真の姿を見ていた。現実問題として大日本帝国憲法の復活は無理だとする議員に対して平泉は、
「ただ今申し上げたことは原理原則であり、私のように一市民でしかない者としては、これが正しいことであり、しかも可能であると思われるのです」と応じている。
(近代日本の国体論、昆野伸幸)