zames_makiのブログ

はてなダイアリーより移行

日本のメディアを批判するフランスの記者が聞かないこと

はてなブックマークで900近い数のブクマを集めている記事だがひどい記事だ。確かに日本のメディアはあまり誉められたものではないが、このフランス人が書いているようなレベルではないと思う。

ニューズウィーク日本版 TOKYO EYE 「政権交代でも思考停止の日本メディア」(レジス・アルノー

この記事で注目を集めてる部分が

日本のジャーナリスト5人に、次々と同じ質問をされたのだ。「政権交代をどう思いますか」そういう疑問に答えるのが、ジャーナリストの役目ではないのか。

だがこれは人気取りのためのアオリ記事ではないのか?
日本の記者は政権交代が歴史的事件だと認識しているから、それへの評価を外人記者に求めたものであって自分自身での評価が存在しない訳ではない。アルノー氏もそれは認識しているはずだ。実際政権交代直後の日本の新聞には外国メディアは××と評価しているという記事が載った。「クーリエジャポン」という雑誌はそうした外国メディアの批評の特集も組んだ。私のそれらの記事への感想は「外国メディアはあまり日本の事がわかっていないな」というものだった。このフランス人記者も2大政党制が当たり前という固定観念で記事を書いているが、別にそれ以外の政治形態は駄目だと決まった訳でもないだろう。


私が気になったもう一つのところ

9月18日、イランのマフムード・アハマディネジャド大統領が、ホロコーストユダヤ人大量虐殺)は作り話だと発言した。これに対し、ドイツの外相はアハマディネジャドはイランの恥だと抗議した。この件に関して、岡田外相に意見を求めた記者が1人でもいるだろうか。メディアにはこうした問題に光をあててもらわなければ困るのだ。

岡田外相に聞いても常識的な返事しか返ってこないだろう。だから日本人記者は聞かないのだ。そもそもイランのアハマディネジャド大統領のイスラエルに関する発言をむきなって攻撃するこのフランス人の方がおかしいと思う。アハマディネジャド大統領はアメリカ訪問の際にもこうした発言とそれへの質疑をしており、そこで私が理解したのはそれは政治的なものだという事。反ユダヤ主義的立場を殊更にとる事で欧米との差をはっきりさせる戦略だということだ。だからそれにいきり立つフランス人の方が馬鹿なのだ。


そして私は逆にフランス人記者に聞きたい。アハマディネジャド大統領は9月末の国連演説の直前にフランスのテレビ局F2の単独インタビューに答えこう言っている。「フランス人がそんなにユダヤを気にするなら、フランス国内にイスラエルを作ると提案したらいいのじゃないか?」と。つまり周囲から敵視されて移住者の増えない今のイスラエルではなく、別のユダヤ人国家をフランス内に作りましょうかとフランスは提案したら良いと言ったのだ。おそらくホロコーストの代償に。


このフランス人記者はこのアハマディネジャド大統領の質問になんと答えるのだろう?それをなぜフランスの外相に聞かないのだろうか?


(注:上記は、私が反ユダヤ主義にもホロコーストの宣伝にもある程度詳しいと了解の上でお読みください)