zames_makiのブログ

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戦時国策標語・戦時下標語・戦中用語集

前坂俊之監修『保存版傑作国策標語大全』大空社, 2001(大正から昭和十八年までの標語、スロ−ガンを集大成した情報局第五部編「国策標語年鑑」昭和十九年一月 日本宣伝協会発行、の完全復刻版)「戦時下標語」「戦中用語」。分類は「国民精神作興に関するもの」「行政」「国力振興」「災害防止」「経済力強化」「国民厚生」「生活刷新」「公徳心・愛護精神」など約九十項目


ベスト標語:「欲しがりません勝つまでは」「贅沢は敵だ


 「欲しがりません勝つまでは」は一九四二年(昭和十七)十一月に大政翼賛会、各新聞社が大々的に募集したスロ−ガンの入選作であり、東京の国民学校五年生の十歳の少女が作ったものとされていたが、戦後になって実際はこの少女の父親が作って娘の名前で応募したものと判明している。


(昭和十七年新聞社募集)
「欲しがりません勝つまでは」「贅沢は敵だ」「足らぬ足らぬは工夫が足らぬ」「たった今、笑って散った友もある」「今日も決戦 明日も決戦」「理屈言う間に一仕事」

(決戦スロ−ガン 昭和十六年)
「進め一億 火の玉だ」「この一戦 何が何でも やりぬくぞ」「見たか戦果 知ったか底力」「屠れ英米 われらの敵だ」「戦い抜こう 大東亜戦」「この感激を増産へ」

(シンガポ−ル陥落祝賀 昭和十七年)
「万歳を 重ねて築け 大東亜」「勝った感謝で 勝ち抜こう」「勝ちに踊るな 歓呼に酔うな」「今ぞ目指すは 米英本土」「前進へ また前進へ 大歓呼」「日本刀 鞘に納めず 祝い酒」「侵略の地に 共栄の日章旗」「征け 米英にとどめ刺すまで」

(敵愾心昂揚 昭和十八年)
「突け 米英の心臓を」「今に見ろ 敵の本土は焼野原」「撃滅へ一億怒濤の体当たり」

(郵便年金 昭和十一年)
「年金に 優る杖なし 老いの坂」「身につく年金 落ちつく老後」「たしかな年金 ゆたかな老後」「年金はみのる人生の秋」「明るい人生 老後に年金」「まいた年金 老後にみのる」

(廃品不足資源回収、昭和十三年)
「廃品も 七度生かせば、国の為」「廃品の 一つ一つが 国の楯」「屑も資源だ 捨てずに活かせ」