zames_makiのブログ

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なぜ日本では共産党・社民党は無視されるのか?

ni0615さんの質問は面白そうなので答えてみました。これが事実でしょう。

>【問1】「原発廃炉」をスローガンに掲げている日本共産党は大飯再稼動阻止に向けて、どのような行動方針をもっているのでしょうか?

答え:国会質問を通じて原発再稼動の危険性を明らかにし、論理的に与党および自民党を含めた政治家の多数派に再稼動を放棄させる。またその質疑の報道を通じて日本人の大多数に再稼動反対の強い意志を持たせ、政府や自治体にその意志にに従うような状態を作る。

説明と予想:国会質問ですでに原発再稼動の危険性は十分明らかになっているが、与党その他は論理的不都合(危険な施設は動かさないと言いつつ、危険性が判っている原発を動かす)を無視し強行する。またマスコミはこれを一時的(数日)には大きく扱うがそれ以降は扱わず、国民全体としても大きな動きは生まれない。


>【問3】国民が大反対の政策推進者が「大勝利」するというアベコベ事態の訪れを、偉大なる革命=「国民が主人公」を希求してきた共産党は、どれほど深刻にみているのでしょうか?

答え:共産党の国会での議員数は年々低下し非常に深刻だ、議員数低下は自民党の一党支配が崩れたにも関わらず変わっておらず、その深刻さはここ20年程度増す一方である。その深刻さは(公的には言えないが)将来的に国会での定数を失い地域政党幸福実現党のようなカルト的集団として扱われる可能性を心配する程度だろう。

説明と予想:日本のマスコミおよび日本人は認識していないが、欧州では冷戦後も変わらず社会主義政党が国民の多く(約半数)の支持を得ており、最近もフランスで社会党大統領が誕生している。世界のほとんどの国は強力な国民福祉を行う社会主義的な政策をとり続けており、日本でも自民党民主党ともその政策の主軸には社会主義的な考え方が強い。

これらの世界情勢と日本で実際に取られている政策を見れば、論理的に言って日本でも共産党社民党が国会で1/3程度の大きな議席を占め、国家政策の方向性に影響を及ぼすのが自然な状態だ。その中で日本の社会主義政党の凋落は異常である。

 その原因は、日本人がこれらの政党を支持しないのは、共産党マルクス主義臭さ、即ち昔のソ連支持姿勢(それは臭さだけであるにも関わらず)に日本人が拒否を示していると推測される。日本人の多くは共産党は今でもソ連支持政党でありそれ以外の事に関心はないものと認識していると思われる。それは政党の実態とはかけ離れていると思われるが政党側が強いアピールをしない限り変わらないと推測される。
 また社民党については明らかにその政党の実態とは別に、日本人がそれを西欧型の社会主義政党(西欧では多くの支持を集め、日本人も多くはその政策を支持している政党)として認知していないためと推測される。

 現在共産党社民党が国民一般の関心も支持も失い、一部の共産党ファンの揶揄としての関心しか持たれないのは、入口としては政党の側に責任があるが、日本で支持されている政策の社会主義的性格の強さをみれば、最終的に政治的成熟を果たしていない日本人国民の側に原因があると思われる。ただ、誰に責任があろうと政治は結果的にそのようにしか動かず良し悪しを高踏的に議論しても実として意味はない。