zames_makiのブログ

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カメジロー沖縄の青春(1998)占領下の沖縄

監督:橘祐典・謝名元慶福・島田耕 脚本:謝名元慶福・徳田知子・橘祐典 原案:佐次田勉 製作:映画「カメジロー・沖縄の青春」製作委員会 1998年 84分
音楽監督:喜名昌吉 出演:津嘉山正種、照屋京子、仲村清子、ほか
優秀映画鑑賞会推薦、日本映画復興会議奨励賞
…宣伝「むしるぬあやぬうい。ひとすじの道。」「土地も水も沖縄のものだ、それを勝手にとりあげる米軍は泥棒だ」
…戦後の沖縄。米軍の土地強奪と人権じゅうりんに、断固として反対し、「土地代金を払え」「水代を払え」と叫んだ男・カメジロー。米軍の不当な裁判で刑務所へ送られながら、出獄後、那覇市長に当選し、民主主義と祖国復帰の旗を高くかかげ、民衆とともに沖縄の歴史と切り開いてきた一大叙事詩を、ドキュメンタリー・ドラマで描く。この映画は民主主義と平和を希求する国内外の人々に沖縄から送る熱いメッセージである。

あらすじ:基地の近くでバラ作りの農業に生きる善一。娘の和美は、お気に入りのコンサートの追っかけに夢中でさっぱり家の仕事を手伝わない。小言のついでに、お父さんも昔、追っかけをやったと言って和美をおどろかせる。父善一が高校生の頃、追っかけて歩いたのは、瀬長亀次郎の演説会であった。その夜。「カメジローってどんな人」と和美にきかれるままに、カメジローと出会った青春の日々を語るのであった。(カメジローと善一の二役を津嘉山正種が演じている。)
 1956年4月カメジローは米軍裁判による2年の刑を終えて出獄する。早速米軍の土地取り上げ反対の先頭に立った。その年の12月、那覇市長選挙が行われることになり、カメジローも立候補する。3つどもえの市長選挙に米軍は空からデマ中傷のビラをまいてカメジローを徹底的に妨害する。
 しかし市民はカメジローを選んだ。すると就任前から米軍は那覇市の公金の貯金をストップ、融資の補助金も止めてしまう。財界や議会野党は市長就任前に辞めさせるといきまく。
 那覇市議会ではカメジローの与党は3人、議場に駆けつけた市民の声援を背に、カメジローは民主主義を説き、市民の生活と人権を守る政策を発表する。資金ストップで公共事業中止に追い込まれた市役所や出張所には税金を払ってカメジローを支えようと行列ができる。
 市民と共にかんばるカメジローに米軍は布令を改正してでも市長を追放しようとする。その攻防の11カ月を涙と笑いで描いていくドラマ部分とカメジローと共にその時代を生きた人々の証言や、ジャーナリストのインタビュー。研究者の解説と当時の記録映像で構成する作品である。 土地収用委員会の公開審理で善一が訴える。和美は今でも反戦地主として筋を通して生きている父に心を動かされる。

上映 VHS発売あり