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植草一秀ブログのメディア批判部分抜粋(3)2009年3月〜5月末

(加筆中)

植草一秀ブログ「テレ朝サンプロ十八番『かんぽの宿疑惑』偏向報道」(2009年3月1日)

=竹中×亀井の討論が実質3:1であったのはその通り。番組の印象も論理的には竹中の勝利だった、植草氏は専門家なので議論の中身だけを見ているので竹中の勝利としているが、しかし雰囲気などの印象では亀井に迫力があった。詳しくない一般の視聴者がこれをどう見たかは不明だろう。

サンデープロジェクト」が亀井静香議員と竹中平蔵氏を招いて対論を実施した。一見すると1対1の「ガチンコ対決」だったが、実態は3対1の「出来レース」だった。亀井議員は総論としては正論を述べたが、詳細で重要なエビデンスを押さえていなかったため、竹中氏の稚拙な詭弁を粉砕することに失敗した。問題の本質はテレビ朝日サンデープロジェクト」の体質にあると思われる。1対1の対決と言いながら、コメンテーターの財部誠一氏が竹中氏サイドの発言を示すことは明白だった。また、亀井氏が詳細なエビデンスを準備しないことも想定の範囲内であったと考えられる。
 朝日新聞星浩氏は、普段は比較的バランスの取れた発言を示すが、この問題については明らかに竹中氏サイドに立った発言に終始した。「郵政民営化見直し」を絶対に阻止しようとのスタンスが、日本経済新聞系列と朝日系列で鮮明であるが、星氏もこの問題については、社の方針に従ったものと考えられる。

植草一秀ブログ「東京中央郵便局視察鳩山総務相を攻撃するメディアの偏向報道」(2009年3月3日)

=テレビは鳩山邦夫氏に懐疑的だった、しかしそれ以上にテレビは文化遺産である東京郵便局が壊されている事に無関心だった。テレビコメンテーターに近代建築物への教養がなく、問題を把握できていないのがよくわかった。この点では音羽御殿という価値ある近代建築に住んでいた鳩山邦夫氏の方がずっと見識が上だった。

鳩山総務相が怒りを爆発させた。テレビメディアは一斉に鳩山総務相の現地視察を報道し、番組コメンテーターが示し合わせたかのように、鳩山総務相批判の大合唱を繰り広げている。
 マスメディアが一斉に鳩山総務相批判を実行しているのは、「郵政民営化見直し」論議を封殺するためであると考えられる。「かんぽの宿」疑惑が拡大すれば、「郵政民営化」が「郵政利権化」、「郵政米営化」であるとの実体が国民に知れ渡ってしまう。郵政利権の刈り取りの時期にさしかかっての「民営化逆戻り」を絶対に阻止しなければならない勢力が存在するのである。この「闇の勢力」がマスメディアを支配している。

植草一秀ブログ「小泉元首相政治死を隠す西松「国策捜査謀略報道」(2009年3月4日)

=未見。

 近づく総選挙。「悪徳ペンタゴン」はテレビメディアを全面活用して世論操作にいそしんでいる。3月4日の日本テレビ番組「思いッきりイイ!!テレビ」で、ものもんた氏は次のように述べた。「政党は国民の税金から多額の政党交付金を得てるんでしょう。多額の政党交付金を受けながら企業献金に頼るなら、政党交付金を返せという話になりますよ。」

 検察OBに解説を求めるテレビメディアが多いが、検察OBが検察を批判するコメントを提示することは基本的にない。一般に多くの国民は警察、検察、裁判所を中立公正な存在であると錯覚してしまっている。しかし、現実はまったく違う。国民はこの現実に気付かなければならない。
 本年9月までに必ず総選挙が実施される。麻生内閣の支持率は一ケタ台にまで低下している。「悪徳ペンタゴン」にとっての最大の脅威は、一貫して小沢一郎民主党代表である。「悪徳ペンタゴン勢力」は小沢一郎代表の影響力を排除するための姑息な工作活動を展開し続けてきた。そして、しびれを切らした「悪徳ペンタゴン」は遂に禁じ手に手を染めた。

植草一秀ブログ「選挙妨害に見える国策捜査は世論操作に逆効果」(2009年3月5日)

=テレビが小沢一郎の天の声をとりあげ贈収賄事件のようなものと伝えていたのはたしかだ、それらには顔の見えない土建業者の声だけで根拠はなかった。検察の無理な逮捕との見識は正しい。

小沢一郎民主党代表の公設第一秘書が逮捕された問題を、マスメディアが懸命に報道している。西松建設政治団体を経由して小沢一郎氏の政治団体献金を行ったことについて、小沢氏サイドが西松建設からの献金であることを認識していたのではないかとの嫌疑がかけられている。
 マスメディアが巨大疑獄事件であるかのように報道するが、嫌疑の内容とかけ離れた報道である。小沢一郎代表秘書に対する捜査当局の行動は、客観的に見てあからさまな選挙妨害であると言わざるをえない。このことによって明らかになったことは、民主党を中心とする野党勢力が本格政権を樹立することを絶対に阻止したいと考える勢力の巨大な力が働いている可能性が極めて高い確率で存在していることだ。

植草一秀ブログ「国策捜査と情報操作がまかり通る暗黒国家日本」(2009年3月6日)

=メディアが小沢氏の受託収賄との印象をかもし出す様子はひどかった

自民党政権は、総選挙を目前にしたタイミングで次期首相に就任する可能性が最も高い人物にターゲットを絞り、不透明な部分の多い強制捜査を実行したと考えられる。
 連日、マスメディアが大きく取り上げるさまざまな「リーク情報」には、十分な警戒感をもって接しなければならない。私が巻き込まれた冤罪事件の場合、メディアが流布した虚偽報道のごく一部を対象に訴訟を提起したが、メディアが裏づけをまったく取らないまま情報を流布した実態が明らかにされた。
 マスメディアの行動に二つの目に付く点がある。ひとつは、西松からの献金を受け入れたことを「受託収賄」の印象を伴って報道する傾向があることだ。このことは昨日付記事に記述した。本日、小沢代表が記者の質問に、「収賄のような伝えられ方をしているのは遺憾」との趣旨の発言を示していたが、当然のコメントである。
 いまひとつは、マスメディアが民主党内の「反小沢勢力」の言葉だけを拾って強調して報道していることだ。

植草一秀ブログ「選挙妨害を克服しかんぽの宿疑惑を徹底究明すべし」(2009年3月7日)

放送法により被疑者の側のコメントも流せという鋭い指摘、我々は忘れがちだ。

テレビ番組は東京地検特捜部長OBのコメントを流すが、当事者が「国策捜査が行われている」と発言することはないだろう。野党から「国策捜査」の疑惑が明確に指摘されている以上、放送法によって「政治的公平」を義務付けられているテレビメディアは、「国策捜査はない」と主張する立場からのコメントと、「国策捜査はある」と主張する立場からのコメントを「公平に」報道する責務があるのではないか。
 ほとんどのテレビメディアは検察関係者のコメントと、国策捜査を否定する政府与党のコメントばかりを報道する。

植草一秀ブログ「テレ朝サンプロ田中真紀子議員「日本人のマチュアが試される」」(2009年3月8日)

田中真紀子氏が田原総一朗のペースに巻き込まれないよう一線を画していたのが明らかだった。結局田中氏は今の小沢一郎秘書の事件も怪しいというメッセージを与えたが、あまり強いものではなかった。

(2006年以来)自公政権支配下のマスメディアを総動員して、小沢代表に対するネガティブキャンペーンを繰り広げてきた。2007年7月の参議院選挙でも小沢氏に対する個人攻撃は激しかった。2008年9月の民主党代表選挙では全国紙が社説で、複数候補による代表選実施を執拗に要求した。民主党の内部分裂を誘導することと、小沢氏に対するネガティブキャンペーンを展開することが目論まれたのだと考えられる。
 小沢氏の秘書が微罪逮捕されて以降、テレビ、新聞のマスメディアによる小沢氏攻撃は熾烈を極めている。「小泉竹中政治」時代に登用された御用コメンテーターが声を大にして小沢氏攻撃を繰り返している。テレビメディアを総動員した恐るべきイメージ操作が野放しにされていることに愕然(がくぜん)とする。

植草一秀ブログ「フジ「サキヨミ」偏向も国民は冷静「TVタックル」に警戒」(2009年3月9日)

=フジテレビに限らず工事関係者の顔を出さぬコメントで収賄をかもし出す事が各局で頻繁に行われた。

3月8日のフジテレビ番組「サキヨミ」では、岩手県のダム工事に関する地元関係者へのインタビュー内容を伝えたが、明らかなイメージ操作である。「収賄」、「あっせん利得」の明確な嫌疑が表面化しているのならともかく、「見込み」や「憶測」でこのような放送を行うことは放送倫理に反していると考えられる。番組視聴者はイメージ操作によって作られたイメージに沿って判断し、そのうえで「説明責任を果たしていない」との評価を与えているのである。

植草一秀ブログ「既得権益勢力VSレジスタンス戦線の激闘」(2009年3月11日)

=そのまま。

テレビメディアは世論調査で、①小沢代表の辞任を求める声が50%を上回ったこと、②小沢代表は説明責任を十分に果たしていないこと、を根拠に小沢氏の辞任を誘導する情報操作を繰り返しているが、この点に関連して、小沢代表は3月10日、十分な時間を確保して記者会見を実施した。この問題は、小沢代表サイドだけの問題ではない。10名以上の自民党議員もまったく同じ問題を抱えている。この問題で、小沢氏サイドだけが問題にされることは不自然である。
 連日のテレビメディア報道は、今回問題とされている点を正確に伝えるものでなく、秘書の逮捕=巨悪の印象を生み出すように番組が制作され、まったく取り上げられていない「収賄」や「あっせん利得」のイメージを与えるように展開されている。「辞任を求める」世論はこのような人為的な情報操作によって生み出されていると言わざるを得ない。小沢代表に対するネガティブ・キャンペーンとも呼べるテレビメディアのイメージ操作も異様である。
 テレビメディアに代表されるマスメディアは構造的に、①大資本、②官僚機構、に支配される。スポンサーとしての③外国資本のウェイトも急上昇しており、③外国資本にも逆らうことはできない。国民はマスメディアにコントロールされる状況から脱皮しなければならない。マスメディアが政治権力に支配される時代にあって、真実の情報を発信できるのはネット情報である。ネット情報によって真実を国民に伝え、正しい国民の選択を実現してゆかねばならない。

植草一秀ブログ「マスメディア総動員の情報操作・国策捜査との激闘」(2009年3月14日)

=未見。

官僚機構(官)、大資本(業)、外(米国)、マスメディア(電)と利権互助会として結託する政治屋(政)の「悪徳ペンタゴン」は必死である。西松建設からの不正献金問題では、小沢一郎民主党代表周辺だけが捜査されている。企業献金が便宜供与に結びついたのではないかとの疑惑を考えるなら、自民党議員への献金を捜査しなければ意味がない。しかし、これまでのところ、検察の捜査は自民党に波及していない。

 3月14日の読売テレビ「ウェークアップ」に出演した塩川正十郎氏は、「田中派的なものが問題なのだ」と発言した。メディアは本来、政治権力に対してそれぞれの立場から、批判的検討を加えるべき立場に立つべきものだ。マスメディアの大半が政治権力に批判的検討を加えるのでなく、政治権力の走狗になり下がっている。この現状を憂う言論人がマスメディア内部に存在しないのだろうか。

植草一秀ブログ「フジテレビ「サキヨミ」田崎史郎氏お得意偏向解説」(2009年3月15日)

=未見

フジテレビ「サキヨミ」が3月15日放送で西松建設問題を再び取り扱った。田崎史郎氏は、「民主党議員は小沢代表の代表辞任を声を潜めて待っている。3月24日に大久保秘書の拘留期限が到来して、起訴、不起訴が決まる。ここでの辞任を待っている。」と述べた。民主党内のごく一部の議員の声を紹介して、あたかも民主党全体の総意であるかのような表現で紹介する手法に、田崎氏の正体が如実に示されている。

植草一秀ブログ「「TVタックル」偏向全開と「かんぽの宿」竹中氏の責務」(2009年3月16日)

=番組内容は記述のままだが、「TVタックル」を政治討論番組ではなく口論を楽しむ娯楽番組と見るなら受け手の印象は異なる。ただやりあっているナ、というだけで特別なものはない。しかし植草氏のように受け散る人も多いだろう。

 テレビ朝日「TVタックル」に警戒を呼びかけてきたが、3月16日放送番組の悪質さは異彩を放っていた。思わず嘔吐してしまいそうな、異臭に満ちた番組である。テレビ朝日は局をあげて小沢氏を代表の座から引きずりおろしたいのだろうか。民主党議員(前原誠司浅尾慶一郎)も出演させているが、小沢代表に近い議員はほとんど出演させない。民主党内部にも、小沢代表と対立する議員は少なからず存在する。秘書が逮捕されたことを名目に小沢代表の辞任を秘かに望む議員は存在する。

 自民党清和政策研究会御用評論家と呼ぶべき三宅久之氏は、小沢一郎氏の古い話題についての独演会を演じた。TVタックルがVTRインタビューで重用する屋山太郎氏は小沢一郎代表批判で凝り固まっている人物である。下品な罵詈雑言を小沢代表に浴びせるだけで、その論評は聞くに堪えない。

 マスメディアが主導している小沢代表辞任論は、「収支報告書の事務処理の問題」ではなく、「収賄」や「あっせん利得」などのイメージを植えつけるようような報道のなかで推進されているものだ。
 番組では小沢代表が田中角栄元首相、金丸信自民党副総裁などの直系であったことを強調し、西松建設の東北地方での公共事業受注への便宜供与のイメージを植えつけようとの意向一色のVTRが全面展開された。
 屋山太郎氏は渡辺喜美氏や江田憲司氏などが発足させた政治グループに名前を連ねている。本ブログで指摘してきた「偽装CHANGE」勢力である。これらの特定の政治グループに所属している人物の番組での起用に際しては、放送法で定める「政治的公平」の規定に照らした適正な対応が求められる。三宅久之氏も自民党議員のポスターへの登場を告白しているのであるから、偏向した出演者構成について、善処が求められる。
 「TVタックル」は「かんぽの宿」疑惑を、郵政官僚による「民営化への抵抗」の図式だけで説明しようとするが、これでは、竹中平蔵氏の稚拙な自己弁護反論と同レベルになってしまう。

植草一秀ブログ「天下り企業献金を断てない金権体質の自民」(2009年3月20日

=麻生の「明らかに違法であったが故に逮捕となった」発言はこの後党首討論で鳩山氏から批判された、しかし私の記憶の限りコメンテーターでこれで麻生を批判した人はいない。被疑者の推定無罪が守られずいつのまにか小沢秘書は有罪だとの雰囲気がテレビで通ってしまう例。

 西松建設献金事件の本質は何か。われわれは目の前の現実に眼を奪われる。民主党の小沢代表を悪の権化と描く報道が執拗に繰り返されれば、従順な多くの国民は、小沢一郎氏に対するネガティブなイメージを抱くようになる。メディアによる印象操作である。
 麻生首相は「明らかに違法であったが故に逮捕となった」と述べたが、逮捕されたからといって「明らかに違法」と断定することは許されない。「推定無罪」の大原則を麻生首相は知らなかったようだ。
 公務員に守秘義務があるにもかかわらず、検察は情報をリークし、卑劣な情報操作が繰り広げられる。私が事件に巻き込まれた時も同様だった。

植草一秀ブログ「「企業献金全面禁止」の是非が総選挙最重要争点に」(2009年3月22日)

=この時点で翌週3月24日にある秘書の起訴で小沢一郎がやめるか否かがテレビの焦点であったので、番組では田原は小沢辞任は必至だとの感覚で議論を誘導していた。このメディアの状態が河野義行さんへのメディアの酷い扱いと同じだとの意見はコメンテーターにも少しだけあったが、まったく主流ではなかった。それ程テレビの勢いは恐ろしい、彼らは判っていても間違いを犯す。

 テレビ朝日番組「サンデープロジェクト」では、田原総一郎氏が必死に小沢民主党代表辞任の道筋をつけようと議論を誘導した。
 マスメディアは3月24日に大久保氏が起訴される場合、小沢氏辞任要求をエスカレートさせるだろう。3月21日放送のテレビ東京番組で田勢康弘氏は、「過去の政治資金規正法違反事件では公設第一秘書が起訴された場合、当該議員は辞職している。代表を辞任しないことは考えられない」と発言した。こうした事例を引き合いに出して小沢代表辞任を誘導しようとした。
 マスメディアは検察リーク情報を右から左に垂れ流し、小沢氏が「収賄」や「あっせん利得」の犯人であるかのような報道を繰り返してきた。「松本サリン事件」で河野義行さんを犯人扱いした報道を繰り返したこととまったく同様の行動を繰り返した。マスメディアの報道姿勢が厳しく糾弾されなければならない

植草一秀ブログ「小沢民主党代表渾身記者会見とNHK情報操作報道」(2009年3月25日)

http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2009/03/nhk-0f12.html
=政局に大きな影響を与えかねないNHKの異常で悪質なニュースを即座に指摘した鋭い論考。

 3月24日、午後9時半過ぎから小沢一郎民主党代表が記者会見を行った。多くの国民に心配と迷惑をかけたことを謝罪し、検察の24日の判断を踏まえ、民主党の役員会、常任幹事会の決定を踏まえて、代表職を続投する方針を示した。
 NHKは不思議なことに、この記者会見報道を一通り終えた25日午前零時の定時ニュースで、新たなニュースを報道した。報道内容は、「大久保隆規氏が検察に対して、最近になって「うその記載」を認める供述をしていることが関係者への取材で明らかになった」とするものだ。お決まりの「関係者への取材」が出てきた。
 弁護人がこのようなことを話す可能性はゼロであり、情報は検察のリークによるものでしかないことになる。リーク情報ほどいかがわしいものはない。私も実体験としてよく知っている。
 NHK報道は、小沢氏が秘書の政治資金法違反容疑を否定する発言を示したことを受けて、逮捕された当事者である大久保氏があたかも犯罪行為を認める発言をしているとの印象を与える報道を展開することを狙ったものである可能性が高い。小沢氏が「秘書は罪を犯していない」との認識を示したのにもかかわらず、秘書が「犯行を認める供述をした」ということになれば、小沢氏の発言に矛盾が生じ、小沢氏を追い詰められると考えたのではないか。
 午前零時の定時ニュースで突然、新情報が提示されることが極めて不自然である。

植草一秀ブログ「卑劣な政治謀略と情報操作を認めるかが問われる」(2009年3月27日)

=フジテレビ深夜ニュース「ニュースJAPAN」は常に産経新聞の視点で、すなわちタカ派的、軍国主義的、ナショナリズム賞賛の視点で、民主党を批判する異様な番組だが、それはコメンテーターのつける見解だけで取材などによる中身はなく、放送も深夜・短時間で影響力も小さいと思われる。誰も見ない深夜の右翼番組は無視するのに限る。

問われているのは、「検察や警察を使って政敵を抹殺する卑劣な行為」を認めてしまうのか、それとも、断じて許さないのか、である。フジテレビ深夜ニュース「ニュースJAPAN」に登場する解説委員が、血相を変えて小沢辞任論をまくしたてる姿には、背筋が凍る思いを禁じ得ない。いっそのこと、朝鮮中央放送のように、大声で抑揚をつけて、論陣を張る方が内容に似つかわしくなると感じる。

植草一秀ブログ「偏向田原氏「朝まで生テレビ」世論操作に大失敗」(2009年3月28日)

http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2009/03/post-7b20.html
=「朝まで生テレビ」のおかしさはその通り。田原氏は自分の意見が絶対でそれを与野党政治家・知識人を使って裏付けようと勝手に番組を私物化しているように見える。しかしここでも彼は賛同を得られず成功していない、結果として視聴者には田原の見解の押し付けという悪影響しか与えない酷い番組になっている。

テレビ朝日朝まで生テレビ」の偏向があまりにも酷いので、以下に気が付いた問題点を列挙する。
①小沢代表秘書西松建設献金事件の第一の論点は、「政治権力が検察・警察権力を使って政敵を抹殺しようとする卑劣な行為」をどのように評価するのかという視点である。(中略)検察の行動に正統性が認められないのなら、小沢氏がこの問題で代表を辞任する必要はないと私は考える。番組では、この根本論についての考察が完全に欠落していた。

②番組出演者構成に根本的な誤りがある。小沢氏の問題をテーマに掲げながら、小沢氏の意向を代弁する論者が一人も出演していない。<番組出演者に小沢氏続投を主張する論者が明示的には1名も存在しなかったことが、番組の悪質さを端的に物語っている。>民主党から3名の議員が出演した。しかし、細野氏が中立の発言を示した以外は、反小沢派議員である。<この種の番組においては、誰が出演するのかが決定的に重要である。小沢氏の続投問題を論じる際に小沢氏辞任派だけをそろえるのでは話にならない。>小沢氏の意向を代弁する立場の議員を出演させずに問題を論じるところに、番組そのものの「偏向」がいかんなく発揮されている。

④小沢氏が「今後の対応については、政権交代の実現を目指すとの基準に基づいて判断する」と述べたことに関連して、田原氏は「続投は政権交代にマイナスだから辞任するしかない」と発言した。田原氏が個人の意見を持つのは自由だが、自分の意見が唯一絶対の真実であると勘違いすることは大きな間違いである

世論調査の数値を用いて田原総一郎氏が無理やり小沢氏辞任の流れを作り出そうとしたが、上杉隆氏が、この議論をするのであれば、支持率が10%台、不支持率が60−80%の麻生首相の問題を論じなければバランスを欠くと発言したことは適正であった。

⑨番組にはオチがついた。番組が集計した視聴者の声として、「代表辞任は必要ない」が66%の支持を集めて「辞任すべき」を圧倒したのだ。

植草一秀ブログ「小沢事務所献金事件NHK誤報および偏向報道問題1」(2009年3月28日)

=番組内容はその通り、植草氏の指摘するのは小さな違いだが意味は大きい。これは子ども向けだが内容的には大人向けのニュースも同じ事が起きていた。

 NHKは3月28日夕刻の「週刊こどもニュース」でもこの問題を大きく取り上げた。NHKはこの番組でも著しい偏向報道を実施した。番組では、検察が「小沢代表の秘書が政治資金報告書にウソの記載をしたことを摘発した」が、これに対して小沢代表が、「これまではこのようなことで逮捕、起訴されたことはなかった。納得できない」と述べていると伝えた。
 この報道では、今回の問題における決定的に重要なポイントがまったく伝えられていない。小沢氏サイドは、「政治団体からの献金であるから政治団体の名前を記載したのであり、違法行為にはあたらない」と主張しているのに対して、検察は「政治団体を実体のない架空団体であると認定したうえで、小沢氏サイドの虚偽記載を主張」しているのである。NHKの放送内容では、小沢氏サイドが「ウソの記載をしたことを認めながら、これまでは摘発されなかったのだからおかしい」と主張していることになってしまう。
 細かい点であるが、極めて重要なポイントである。この点は、この問題の専門家の一人である郷原信郎氏が各種メディアを通じて詳しく伝えていることだ。

植草一秀ブログ「小沢事務所献金事件NHK誤報および偏向報道問題2」(2009年3月29日)

=指摘は正しい。

NHKの報道は、三つの意味で重大な問題を含んでいる。
 第一に、検察の情報リークが国家公務員の守秘義務違反に該当することだ。検察が捜査情報を漏洩することはれっきとした違法行為である。
 第二の問題は、「大久保氏が起訴事実を認める供述をしている」との情報が真実でない可能性が、のちに濃厚になったことだ。大久保氏サイドは3月27日に、弁護人を通じて起訴事実を認めるような供述をしていないことを公表した。
 第三は、被疑者が否認している刑事事件においては、事件を立件しようとする検察当局と、犯罪を否認する被疑者は、事実認定などについて、全面的に対立する関係にある。報道機関が「一方当事者」である検察サイドが発する情報だけを、裏付けを取らずに垂れ流せば、被疑者に極めて不利な世論が形成されることは明らかだ

 日本の政治の命運を左右する重大問題について、NHKが間違った情報を報道した責任は厳しく追及されなければならない。検察が提供する情報を右から左に垂れ流すことによって、重大な人権侵害の過ちを犯してきた過去の教訓をNHKは忘れているのであろうか。

植草一秀ブログ「田原氏醜悪サンプロ情報操作を高野孟氏が粉砕」(2009年3月29日)

=田原が集計結果に触れなかったのは事実。田原が自民党支持者とは思わないが、その言動が結果的に反動政治権力の走狗となっているのはその通りだろう。

3月29日のテレビ朝日サンデープロジェクト」。田原氏は「朝まで生テレビ」の集計結果について、まったく触れなかった。「世論調査では小沢辞任論が多数だが、長時間の討論を視聴した国民の判断はまったく逆だった」との「真実」を披歴するのが、ジャーナリストとして最低限の責務だろう。田原氏は「朝生」で小沢辞任論を懸命に誘導しながら、都合の悪い結果が出ると、その「真実」には触れようともしない。この事実ひとつで、田原氏が政治権力の走狗であるとの本性を確認するのに十分だ。
 田原氏は上記④に示したように、「小沢氏の続投は明らかに総選挙にデメリット」の発言を、何度も何度も繰り返した。

 要するに、田原氏は何とかして小沢氏辞任の流れを作り出したいのである。これは、田原氏の判断ではないと考えられる。田原氏は与えられたミッションを懸命に、忠実に果たしているのだと考えられる。田原氏がこの発言を繰り返せば繰り返すほど、「小沢氏続投は明らかに自公政権に不利である」との悪徳ペンタゴンの叫びが鮮明に聞こえてくる。

 検察の摘発に正当性がまったく存在しないことを踏まえれば、マスメディアの異常な偏向報道の連続は、「小沢氏失脚工作が存在している」と断定せざるをえない。

植草一秀ブログ「3月アクセス解析と本ブログ執筆の目的」(2009年4月3日)

 本ブログ執筆の最大の目的は、日本の政治をすべての国民の幸福実現を目指す方向に転換させることに、微力ながら力を注ぐことにある。私は日本の政治の現状を嘆かわしく感じる者の一人である。政治屋、特権官僚、大資本、外国資本、電波屋の利権つながり連合を「政官業外電=悪徳ペンタゴン」と呼んできたが、特定の人々が政治を私物化し、特定の人々の利益ばかりを追求していると思う。
 民主主義における政治は、本来、国民全体の幸福を追求するべきものだと思う。日本国憲法が「国民主権」を定めているが、現実には政治の実権を「悪徳ペンタゴン」が握ってしまっている。

植草一秀ブログ「テレ東「週刊ニュース新書」田勢・田原氏偏向二重唱」(2009年4月4日)

=未見。

 4月4日放送のテレビ東京番組「週刊ニュース新書」は、ゲストに田原総一郎氏を招き、相も変わらぬ小沢民主党代表辞任キャンペーンを展開した。番組司会者の田勢康弘氏と田原総一郎氏が小沢氏辞任の見解で一致し、問題はいつ辞任カードを切るのかだと嘯(うそぶ)いた。
 政治的公平を義務付ける放送法に抵触するような、こうした偏向報道に対して、民主党は組織的に対応することが必要だ。田勢氏と田原氏が唱える小沢氏辞任論はまったく論理性がなく、政権与党が政治的な理由で小沢氏の退場を渇望していることを代弁しているだけで、政治的不公平をそのまま体現した行動である。このような発言をするなら、自民党広報テレビが広報番組のなかで行ってもらいたい。

植草一秀ブログ「かんぽの宿出頭拒否竹中平蔵氏を証人喚問すべし」(2009年4月7日)

福岡政行氏の小沢やめろの発言は事実。

 民放各局はいまなお小沢氏辞任誘導に執着し、4月6日のテレビ朝日番組「TVタックル」では、完全に自民党工作員に堕落したと言っても過言ではないような福岡政行氏が、自民党幹部にアピールしようとしてなのか、懸命に小沢氏辞任を求める稚拙で醜悪な姿を晒(さら)した。
 この手のテレビ番組はまともな政治評論家をただの一人も登場させない。「正義と公正」の正反対を強引に主張する醜悪な行動を野放しにする電波屋には、政権交代が実現した暁に、然るべき鉄槌(てっつい)が下されることになるだろう。

植草一秀ブログ「サンプロ竹中平蔵氏「存在の耐えられない」誤謬」(2009年4月12日)

金子勝慶応教授との小泉改革の是非をとう2人だけの討論であったと記憶する。同じ大学の同じ学科に在籍する2人が長時間討論し結論が出るのを期待したが、結果は金子勝氏がまったく主張を裏付けられず完敗だったと思う。非常に不思議だった。

 4月12日のテレビ朝日番組「サンデープロジェクト」に、度重なる国会での参考人招致にもかかわらず、国会への出頭を拒否し続けている竹中平蔵氏が出演した。竹中氏と仲良しグループを形成している御用電波芸者とも呼ばれる田原総一朗氏も、竹中氏に対して国会に出頭すべきと苦言を呈する必要があるのではないか。竹中氏がこの番組に出演するのは、番組コメンテーターの財部誠一氏が決まって援護射撃をするからだ。やらせのような出来レースの場以外に竹中氏は出て来ない。

植草一秀ブログ「知事選民主党動揺は悪徳ペンタゴンの思うつぼ」(2009年4月13日)

=未見

 4月12日の秋田県知事選で民主党県連が支持した川口博候補が落選した。千葉県知事選に続いて民主党が支援した候補者が落選したことで、マスメディアは再び小沢代表辞任への圧力を一段と強め始めている。
 テレビ朝日は早速「スーパーモーニング」で、小沢代表辞任誘導キャンペーンを展開した。「民主党中心の新しい政権を有権者が望んでいるのに、小沢氏が代表に留まっていてはマイナスに作用する」と訴え、番組は懸命に小沢氏辞任の道筋をつけようとしている。

植草一秀ブログ「献金天下り・消費税」が次期総選挙三大争点だ」(2009年4月14日)

=森田事件と小沢事件を等価に扱う視点が秀逸だ、確かに森田事件のテレビの扱いは非常に小さかった。

 千葉県知事に当選した森田健作氏こと鈴木栄治氏は、政治資金規正法違反の事実がいくつも判明した。また、森田氏は自民党に所属し、過去4年間に自民党から1億5000万円の政治献金を受けていながら、政党とのしがらみがまったくない「完全無所属」であることを有権者にアピールして当選したが、このことが公職選挙法第235条に定められた「虚偽事項の公表罪」に抵触する惧(おそ)れがあり、4月15日に刑事告発される見通しである。 御用メディアの大半は、森田氏の重大な問題をまったく報道しない。3月3日以降、存在もしない小沢民主党代表の「収賄」容疑を印象付ける報道を繰り返し、「政治とカネ」問題を叫び続けたマスメディアが、森田氏のはるかに重大な「政治とカネ」問題に頬かむりをしているのは、もはや犯罪的である。

植草一秀ブログ「森田健作知事は「小さな犯罪も見逃さない」!?」(2009年4月18日)

=未見。確かに日本テレビ番組「太田総理」が森田事件を扱わなかったのはおかしく思える、内容に関わらずそういう目立つネタを扱う番組だから。

客観的に判断し、森田氏が取った行動は公職選挙法第235条に抵触していると判断され、「小さな犯罪も見逃さない」という森田氏は、適正な行動を示すべきではないか。このような状況下で、NHKとフジテレビは、刑事告発の記者会見映像を放映せず、森田氏の会見模様と森田氏の反論だけを報道する、「偏向」を示した。
 NHKもフジテレビも刑事告発された森田氏の主張をそのまま伝えるだけでは、報道の役割を果たしたことにならない。森田氏の代理人でないのだから。NHKもフジテレビも中立・公正に報道する責務を負っている。
 日本テレビ「太田総理」は、「国民は怒ってます!」ランキングで、なぜ、森田氏の「完全無所属」選挙戦を取り上げないのか。「偏向ぶり」は明らかで、是正が求められる。

植草一秀ブログ「テレ朝「TVタックル北野武氏暴言と名古屋市長」(2009年4月21日)

=「TVタックル」には小沢辞任直前の時期には小沢を擁護した郷原信郎氏も出演したと思う。しかしこの時点ではメンバーが偏っているのはその通りだ。

 テレビ朝日は執拗に小沢代表辞任誘導報道を続けている。「サンデープロジェクト」と並ぶ偏向番組横綱格の「TVタックル」は、出演者の構成からして偏向している。国会議員は平沢勝栄氏(自民)、長島昭久氏(民主)、小池晃氏(共産)、の3名。評論家は、三宅久之氏、福岡政行氏、宮崎哲哉氏の3名。
 民主党議員はほとんどの回で反小沢陣営からの人選である。福岡氏は毎回、番組で小沢氏に対するネガティブ・キャンペーンを繰り返す。司会者の北野武氏が民主党の小沢代表を「すり」の刑事事件犯人に譬(たと)える発言を示した。北野氏も折に触れて、小沢氏のイメージを悪化させる発言を繰り返す。
 すべての照準が総選挙および東京都議会選挙に合わせられている。

植草一秀ブログ「権力の狗(いぬ)偏向メディア無視のすすめ」(2009年4月22日)

=メディアが小沢一郎攻撃を続けるのはメディアが過去の経緯から小沢を嫌っているからだと思えるが、政治謀略の一環であると推測するのはその経緯を詳しくたどればあまり不自然ではない。しかし植草氏のように大きな声で糾弾する人は非常に少数だろう。

 産経新聞テレビ朝日小沢民主党代表攻撃は常軌を逸している。総選挙を目前にしたタイミングで小沢氏の政治資金管理団体だけが摘発されたのは、白川勝彦氏が指摘する通り、「検察や警察を使って政敵を追い落とす卑劣な行為」を麻生政権が取ったからに他ならない。こうした本質を突かずに、小沢代表を攻撃し続けるのは、これらのメディアが政治権力と癒着して、自民党の総選挙対策の先棒を担いでいるようにしか見えない。

 これらのメディアの姿勢が問われるのは、小沢氏を不自然に攻撃する一方で、まったく同様の政治資金処理をした自民党議員をまったく追及していないこと、法律違反が明確である森田健作千葉県知事の問題を追及していないことにおいてだ。「法律違反を問うのは難しいのではないか」とのコメントが示されるが、これらの専門家は法律実務の専門家でない。

 小沢氏の秘書逮捕問題を報道する際に、メディアは東北地方のどこの誰だか分らぬ人の小沢氏誹謗中傷発言を無責任に流し続けた。およそ中立公正の姿勢からは程遠い。

 これらのメディアが小沢氏攻撃を執拗に続けるのは、「政治謀略」の一環であると断定して差し支えないと思われる。小沢代表は4月21日の記者会見で「中立公正を装って、そうでない報道がなされるとしたらよろしくない」と発言したがその通りである。
 「官僚」、「大資本」、「米国」、「御用メディア」、「政治屋」の既得権益権者は、次期総選挙での政権交代を死に物狂いで阻止しようとしている。御用メディアは権力の狗(いぬ)として、必死で世論誘導に協力しているのである。

植草一秀ブログ「小沢民主党代表が執拗に攻撃を受ける理由」(2009年4月30日)

 産経新聞テレビ朝日が懸命に追求する小沢一郎民主党代表の代表辞任だが、民主党内の意見分布を見ると、主流派議員で小沢氏代表辞任を求める声は驚くほど少ないのが実態である。民主党最高顧問の渡部恒三氏、仙谷由人氏、前原誠司氏、枝野幸男氏などの行動が突出しているが、これらの議員はもとより反小沢代表派の議員である。
 マスメディアはこうした民主党反党分子の声だけを拾い集めて、民主党議員の多数意見であるかのように偽装して報道する。テレビ番組は発言者の姿をまったく示さずに「民主党議員の声」として、「小沢氏代表辞任を要求する声」を報道する。しかし、顔を出さないのだから真偽さえ疑わしいものだ。

植草一秀ブログ「遠吠えを繰り返す竹中平蔵氏は国会に出頭せよ」(2009年5月2日)

=未見。「ウェークアッププラス」が以前は、政治的中立性の高い番組であったとの記述は貴重だ。この時期の「ウェークアッププラス」は一週間のニュースをまとめて見せるまとめ報道番組という性格が強く、論者が出ても飾り的であまり討論をさせたいように見えない。であるからその出演者の短いが支配的なコメントが事件の意味合いを決定しまうのも確かで出演者の構成が大事だろう。時間的にも演出的にも真面目に討論を提供するような番組ではない。

 5月2日放送のよみうりテレビ番組「ウェークアッププラス」、「徹底検証郵政民営化」のふれこみにもかかわらず、内容のない番組だった。この番組の前身は「ウェークアップ」だった。落語家の文珍氏が司会を務め、私もレギュラーのコメンテーターとして出演していた。出演者は多岐にわたり、政府批判も封殺されていなかった。小泉政権の時代に、完全な「偏向番組」に改編された。政府批判を展開する言論人が番組から排除された。御用司会者の辛坊某氏が番組を仕切るようになった。

 竹中平蔵氏、偏向司会者(辛抱治郎)、偏向コメンテーターの岩井氏、さらに自民別働隊の橋下徹大阪知事が出演するなかに、国民新党亀井久興氏が単身で出演し、論議に応じた。4対1で論議して、公正な論議ができるとでも言うのか。「ただただ笑っちゃうくらいあきれる」番組制作スタンスだ。
 辛坊氏は、「かんぽの宿」問題を鳩山総務相が提起したが、「結局、総務省が査定した資産価値から雇用維持分を差し引いた金額がオリックス不動産の落札価格だったのだから、結局何だったのか」といった趣旨の乱暴な要約を示したが、こうした発言が「出来レース」の証拠である。
 竹中氏は、竹中氏を援護射撃する出演者が多数出演する設定でないと、テレビ番組にも登場しない。竹中氏が責任を果たすべき舞台は、「出来レースのテレビ番組」ではなく、国会の委員会である。

植草一秀ブログ「低劣「TVタックル」小沢代表失脚工作を粉砕」(2009年5月4日)

=未見

 「悪徳ペンタゴン」の走狗であるテレビ朝日「TVタックル」は、5月4日放送で、渡部恒三氏発言を引用して、引き続き小沢氏辞任誘導のキャンペーンを展開するのだろう。この番組は小沢氏批判を主要テーマとしており、民主党議員は基本的に反小沢派議員しか出演させない。最低のモラルを示す政治番組である。

植草一秀ブログ「フジ桑田佳祐音楽番組にまで偏向の魔手」(2009年5月5日)

=未見

5月4日放送のフジテレビ『桑田佳祐の音楽寅さん』。桑田氏がビートルズの曲を使い、歌詞をもじって、今の日本の政治を揶揄する内容が放映された。その中の1曲に『民主党』なる題名の曲が盛り込まれた。歌詞は小沢代表が辞任せずに代表に留まることを揶揄するものだった。
 「偽装」「小沢金権」「ゼネコン」「検察大ナタふるい」「民主党時代はいつ来るの」
などの言葉が散りばめられていた。バラエティー、歌番組の歌詞に、このような偏向した内容を潜り込ませる。桑田氏が歌う歌詞だが、当然、番組スタッフが制作に関与する。制作はフジテレビバラエティ制作センターである。

植草一秀ブログ「NHK偏向と消費増税岡田克也氏まんじゅう説」(2009年5月13日)

=印象の薄い番組。NHKも含めテレビが民主党代表選における岡田氏支援に熱心だったのはその通り。

 NHKが本日5月13日午後7時30分から『クローズアップ現代』で、「民主党 揺れる〜小沢代表辞任の波紋〜」と題する番組を放送した。番組冒頭、司会者の国谷裕子氏は、「選挙に強い小沢代表の存在が理由となって小沢代表の辞任が遅れたことで民主党の自浄能力が問われている」との趣旨の説明をした。「権力迎合新聞」とも呼ぶべき産経新聞と匹敵する、歪んだ報道姿勢がいかんなく発揮されていると言わざるを得ない。
 番組は前原誠司氏と岡田克也氏を偏重して登場させた。両者のコメントには、総選挙を目前に控えたタイミングで、卑劣な政治謀略が実行された可能性に対する、敢然たる闘争の姿勢が微塵も存在しない。
 番組の意図が、民主党代表選における岡田氏支援にあることはあからさまに見て取れる。自民党関係者の「岡田氏が代表になると総選挙を闘いにくい」発言は、「まんじゅう怖い」発言そのものである。

植草一秀ブログ「マスゴミの情報操作が通じない民主党代表選」(2009年5月14日)

鳩山由紀夫氏と岡田克也氏が民主党代表選への出馬を表明した。マスメディアは岡田克也氏支援姿勢を強めている。岡田克也氏支援を民主党攻撃につなげようとしている。
 御用メディアは、世論が岡田氏支持であるなかで民主党が鳩山氏を次期代表に選出すれば、「小沢氏院政」、「小沢氏支配体質を引きずる民主党」と集中攻撃するだろう。

植草一秀ブログ「消費税増税推進派岡田氏全面支援のマスゴミ」(2009年5月15日)

 マスメディアが総力をあげて岡田氏を支援する報道を展開している最大の理由は、岡田氏が消費税増税に賛成していることが大きな要因だ。メディアは口裏を合わせたかのように、消費税増税に積極的でないことを「無責任」と喧伝する。民主党次期代表から「消費税増税容認」の言質を取り付けようとの意図が明瞭である。
 同時に、民主党代表選を「親小沢VS反小沢」の図式で説明しようとしている主体は「御用メディア」であり、その裏側には、小沢氏の影響力を排除したいとの「悪徳ペンタゴン」の強烈な意志が存在する。「御用メディア」は、世論が岡田氏支持に向かうように全力をあげている。世論が岡田氏を支持しているのではない。岡田氏を支持する世論が情報操作によって創作されているのだ。

植草一秀ブログ「偏向NHK「日曜討論」悪質なタイトルと映像」(2009年5月17日)

http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2009/05/post-f55f.html
=番組内容は記述のまま。私も確かにタイトルには違和感を持った、しかしそれ以上に異様だったのは司会者の鳩山新代表への攻撃的な質問口調で、矢継ぎ早に厳しい質問を繰り出しまさに尋問だった。これは同日フジテレビの「新報道2001」でも同様で、NHK、フジテレビ、日本テレビなどの民主党攻撃メディアが鳩山氏を麻生氏の対抗馬として敵視していた表れだろう。又たしかにNHKのカメラワークはその通りで鳩山氏を悪人に見せたい意図は推測できる。だがこの後7月の党首討論では民放はこうしたカメラワークを麻生首相にも行っていた。

 看板番組のひとつ、「日曜討論」に5月17日、民主党鳩山由紀夫新代表、自民党河村建夫官房長官が出演した。本日の放送の酷さは、「偏向」NHKのなかでも異彩を放っていた。誰にでも分かる問題がふたつある。番組タイトルとカメラワークだ。

 番組タイトルは、前半が「鳩山民主党を問う」後半が「河村官房長官に問う」だった。NHKは「言葉遣い」に特段の神経を使う。ニュース報道における、いわゆる「枕詞(まくらことば)」ひとつをとってみても、例えば、小沢一郎氏について報道するときに、「西松建設問題で公設秘書が逮捕された・・・」の枕詞を使って報道を繰り返すことによって、視聴者のイメージが特定の方向に誘導される。「枕詞」の選択には、それぞれ、報道機関の「意図」、「恣意」が込められている。
 鳩山由紀夫民主党代表は次期総選挙で民主党が勝利すれば、次期内閣総理大臣に就任する人物である。NHKは最低限の礼節をわきまえるべきだ。適正なタイトルは「民主党山新代表に聞く」だ。こんなことはNHK自身が百も承知だ。それをあえて、「鳩山民主党を問う」だ。「鳩山民主党に問う」でもない。
 NHK番組『総理にきく』は、当初、政策について総理と討論するための『総理と語る』だったのが、田中角栄首相の時代に、聞き手を首相官邸が選ぶ首相の自己PR番組『総理にきく』に変えられたという。
 鳩山氏に対するインタビューは「鳩山民主党を問う」であった。これは、詰問(きつもん)、尋問である。(そして)司会者の影山日出夫氏の姿勢は無礼な「尋問」だった。NHKの思い上がりもはなはだしい。


 もうひとつの問題がカメラワークである。鳩山新代表の映像は、大半が「下から撮影のアップ映像」だった。人物に対する印象は、相当程度カメラワークによって操作できる。鳩山新代表に対して敬意を払う放送を行う場合に、このようなカメラワークはあり得ない。番組を見る者に対しても、強い不快感を与えるものだった。

 私はNHK「日曜討論」に数十回の単位で出演した経験を持つが、番組司会者の劣化が著しい。かつて、司会を担当した山本孝氏は、極めて公平で中立の運営を実行した。権力者に対しても、躊躇することなく、問うべきことを問う姿勢が鮮明だった。山本氏に代わって登場したのが影山日出夫氏である。影山氏は「権力迎合」を絵に描いたような運営を示した。
 一般国民のなかには、NHK報道に対する「中立公正で信頼できる」との幻想が残っているが、もはや、過去の遺物である。政治権力がNHKに対する圧力を強めているのも事実だろう。他方、不祥事の相次いだNHKの経営状況が悪化し、権力へのすり寄りを強めた面もあるだろう。さらに、NHKの経営改革にかこつけて、NHKを監視する名目で外部から投入された人材が、権力の手先としての活動を活発化させている面も否めない。

植草一秀ブログ「フジテレビ偏向民主攻撃を粉砕する毎日世論」(2009年5月18日)

=番組内容は植草氏の記述通り、鳩山代表を選出したのに非常に批判的で、小沢一郎の傀儡でよくない事が起きたとの印象を与えるものだった。池上彰氏の「馬鹿なことをした」との発言もそのままで普段断定的に述べない池上氏のため印象に残った。民主党の代表をテレビの電話調査(世論調査)の結果で決めろというのは明らかにおかしい。民主党代表は民主党議員が決めるもので国民が決めるものではない。そういうおかしい事がテレビ各局で一様に行われると視聴者はそうだと思ってしまう。

 「御用メディア」は、懸命に民主党攻撃を実行している。「悪徳ペンタゴン」にとって御しやすい岡田克也氏の人気が上昇するように、岡田氏全面支援の報道を繰り返し、民主党代表選での岡田氏当選を画策した。しかし、工作活動の力が及ばず、鳩山氏が代表に選出されると、今度は、「世論と乖離した代表選出」、「イメージ改善に失敗した民主党」との宣伝活動が一斉に開始された。

 「サキヨミ」では、御用政治評論家筆頭格のひとり、田崎史郎氏が自民党選挙対策副委員長菅義偉氏と連携して、民主党新体制批判を繰り広げた。NHK「やらせ」「週刊こどもニュース」MCを務めていた池上彰氏は、民主党の選択を「愚かな選択」だと言い切った。この発言によって、皆が池上氏自身を「愚かな人」だと気付くことに考えが及ばないところが、哀れの情を誘う。勝間和代氏も懸命に民主党批判を展開した。

 昼のテレビ朝日番組「サンデースクランブル」では、御用芸人のテリー伊藤氏が、懸命に民主党批判を展開。テリー伊藤氏は「友愛がまったく意味不明」と死に物狂いの形相で、民主党攻撃を繰り返した。

 しかし番組が「世論、世論」と叫ぶのなら、民主党代表選後に実施された全国紙および通信社の世論調査結果を示すべきでないのか。毎日新聞が、民主党代表選で鳩山由紀夫氏が新代表に選出されたのを受けて、16、17日に緊急全国世論調査を実施した。(カッコ内は代表選前の12、13日の調査結果)。◇「麻生太郎首相と鳩山氏のどちらが首相にふさわしいか」麻生氏:21%(21%)/鳩山氏:34%(12%(小沢氏))◇「次の衆院選で勝ってほしい政党」自民党:29%(34%)/民主党:56%(45%)◇「政党支持率自民党:23%(27%)/民主党:30%(24%)

 毎日の世論調査結果は、世論動向が急変したことを明らかにした。

植草一秀ブログ「失政主犯竹中平蔵氏延命に懸命の田原総一朗氏」(2009年5月24日)

=未見ないしは田原氏の発言からそういう雰囲気を感じなかった。田原は何も言わなくても一貫して民主党に批判的であり、番組内でしばしば「お前は民主党支持者だからそういうのだろう」と第3者のコメンテーターに向かって言っている。

5月17日放送の「サンデープロジェクト」で、田原総一朗氏の態度が豹変し、民主党びいきの発言が繰り返された。風向きの変化を知って保身に動き始めたのだろう。しかし、これまで同番組が民主党内反小沢陣営議員ばかりを出演させてきたことは客観的に明らかであるし、田原氏が一貫して小沢代表攻撃を続けてきたことはたしかである。

植草一秀ブログ「党首討論鳩山代表西松発言核心をカットしたNHK」(2009年5月27日)

=ニュースの細かい部分への鋭い分析で、私も同じように感じた。鳩山氏の違法献金事件への説明がどうなるかが大きな焦点でありそれに鳩山氏が答えている訳だから。しかしこれはNHKに限らず他のテレビでも同様だった、それは鳩山氏の問題はすでに終わっている(もはや問題ではない)という認識でテレビ局が制作しているからだと思える。これは党首討論を伝えたテレビ各局の分析で得た結果だ。

 民主党代表鳩山由紀夫氏と麻生太郎首相とによる初めての党首討論をNHKが7時の定時ニュースで伝えた。そこに看過できない重大な問題が存在するので指摘する。NHKは7時のニュース報道では、麻生首相の「国民が一番求めているのは、西松問題での小沢前代表の説明責任だ」発言を放送したが、その指摘に対する鳩山代表の回答発言の核心部分をカットした。鳩山氏は<西松事件を検証する民主党の第三者委員会が、小沢前代表から2時間に及ぶ意見聴取を終え、近く詳細を公表する>と答えた。国民が最も注目する「党首討論」の最大の核心部分を、NHK定時ニュースが意図的に「カット」し、「情報操作」を行なっているとすれば、由々しき事態である。

植草一秀ブログ「御用メディア全体を覆う党首討論偏向報道」(2009年5月28日)

=前記事と同じ、ニュース報道に関する鋭い(細かい)分析。同感だ。

 マスメディアはこれまで念仏のように「説明責任」と叫び続けてきた。麻生首相もそうだ。その疑問を党首討論麻生首相が執拗に問いただした。
 (党首討論で)麻生首相が最も強調した問題点は、西松事件についての小沢前代表の「説明責任」だった。麻生首相は小沢前代表ならびに民主党の説明が不十分であることを問題とした。これに対し、鳩山由紀夫代表は、「民主党が設置した有識者会議がすでに小沢代表から2時間程度のヒアリングを実施して、近く報告書が出るので、その報告書をよく読んでいただきたい」と明言した。

 民主党鳩山代表が、マスメディアが騒ぎ続けてきた質問に対する「回答」を示したのに、テレビ各社は私が確認した範囲では、1社も鳩山代表のこの発言を放送しなかった。御用メディアが、「民主党攻撃」を目的に行動していることを明白に示す証左である。

植草一秀ブログ「総選挙接近で御用メディア偏向報道が全開」(2009年5月31日)

=実際に週末の討論番組のいくつかはこの党首討論を扱わなかった。テレビの伝え方はビデオ部分などを含めた番組全体を見ればずっと公平に近いと言えよう。しかし植草氏のように鳩山氏の勝利だとはっきり評価していればそう伝えないテレビは偏向しているとも言える。実際2回目の党首討論では明らかに鳩山氏の勝利だったがテレビはやはりあまりはっきり伝えてはいない。これら番組全てを見た私の評価はここ(http://d.hatena.ne.jp/zames_maki/20090528http://d.hatena.ne.jp/zames_maki/20090601)に書いた。

5月27日に行われた鳩山由紀夫民主党代表と麻生首相とによる党首討論は、客観的に見て鳩山代表の圧勝だった。鳩山氏が民主党を中心とする野党による政権交代実現によって目指す社会、政治の展望を示し、具体的な政策の柱を明示したのに対し、麻生首相は明確なビジョンを示さなかったばかりか、具体的な政策提案に対する見解も明示せず、ただひたすら西松事件をネタにした迫力のない民主党攻撃に終始した。

 御用メディアは、鳩山代表の発言について、①どのような社会を目指すのかビジョンが示されなかった、②具体的な政策提言に乏しい、③総選挙に向けての争点が明確に示されなかった、と論評したが、すべて「嘘(うそ)」である。5月30日放送では、よみうりテレビ「ウェークアッププラス」では、塩川正十郎氏が、懸命に麻生首相擁護論を展開した。テレビ朝日サタデースクランブル」は、驚くことに党首討論を取り扱わなかった。北朝鮮核実験と東関親方退職を延々と報道した。
 テレビ東京週刊ニュース新書」は、党首討論を取り上げながら、内容を放送しなかった。民主党渡部恒三氏は自民党と通じているとしか考えられない。鳩山氏圧勝の党首討論を「いい勝負」とコメントするのだから、不自然極まりない。司会の田勢康弘氏は、一切内容を報道しない番組を仕切りつつ、「五分五分」だったの発言で総括してしまった。鳩山代表圧勝が正直な判断だっただろうに。<田勢氏は番組エンドの「今日のあとがき」コーナーで麻生vs鳩山討論を、かつての祖父どうしの対立になぞらえて、“鳩山さんは、かつてお爺さんがそうだった様に、現実を観ずに夢みたいなことばかり言っている”と言った>
 TBSやフジテレビは鳩山代表を高く評価した社民党福島代表コメントと国民新党糸川氏コメントを放送しなかった。30日夜の「ニュースキャスター」では、民主党攻撃の使命を帯びていると見られる北野たけし氏が、姑息な小細工を演じた。北野氏は人形をくるりと回して鳩山代表側を表に向けて、「気持ちわり」と言いながら鳩山氏の顔を殴りつけた。小細工もここまでくると見苦しい。
 「新報道2001」には慶応大学の権丈善一氏なる人物がゲストコメンテーターとして登場したが、問題の多いコメンテーターだった。感情的な民主党攻撃を繰り返し、見るに堪えなかった。

 メディアの偏向ぶりに唖然とし、めまいがしてくるが、現実を見なければならない。