zames_makiのブログ

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ホロコーストに疑問をさしはさむと言われること

ホロコーストに疑問をさしはさんだブログでついた批判から注目すべきもの>
ホロコーストの存在に疑問をはさむ言説に関して)

  • 「疑問を呈することが反道徳的だから」問題視されてるんじゃなくて、「既に論破済みだけど認めようとしないから」問題視されてる、アポロ陰謀論とか9.11テロ陰謀論と同じように
  • 歴史修正主義者は、歴史学的に決着ずみの問題に延々いちゃもんをつけ続けること
  • 歴史修正主義者の多くは「歴史学者」としてではなく、自らの政治信条の正統性の担保や、ポジショニングのために都合のいい歴史を作りだそうとしている点が問題だ
  • 歴史修正主義ってのは物理学会で神の存在証明をやるようなもんだ。
  • トンデモだ。パレスチナ問題は反ユダヤ主義の落とし子だってことを忘れるな
  • それは「正論原理主義」だ、それはよくない(正論=疑問を差し挟むこと)

正史と修正主義は、歴史的事実の検証なのか、政治的な陣取り合戦=綱引き=洗脳競争なのか?

以下は某所でのコメント再掲、備忘録として。

こんばんわ、イスラエルは批判はされるべきですね。そして日本ではそれは反ユダヤ主義と無縁でも可能ですね。しかしアメリカではそうはいかないようですよ。即ちイスラエルを批判すると「お前は反ユダヤ主義だ」と言われる可能性が高い。どうやらこの問題は貴殿の思っているように簡単なものではないようです。


さて貴殿のために以下に答えておきましょう。
>(某氏が、ホロコースト正史と修正主義のどちらも、歴史的事実の検証である以上に、政治的な陣取り合戦=綱引き=洗脳競争であろうとしている事について)


ホロコーストについて:
ホロコーストについて言えば、そもそもこの言葉が定着したのは1978年のアメリカのTVドラマ「ホロコースト/戦争と家族」がきっかけです。このTVドラマがホロコーストの認知に大きな役割を果たしているのはイアン・ブルマなど複数の方が言っていることであり確かです。このドラマの制作はホロコーストの事実が判明したかなり後であり、1967年のイスラルによるパレスチナ占領によって、アメリカにとってイスラエルが重要な存在だと認識された後です。
 こういう事がホロコースト産業」の著者(N・G・フィンケルスタイン)の強く主張している事の一つであり、アメリカはイスラエルを支援するためホロコーストを宣伝している、批判を封じるためにそれを使っているというものです。なぜアメリカがそうするかと言えば1967年の第4次中東戦争勝利で、イスラエルが中東における親アメリカ陣営の一員として有効だとアメリカが認識したからだ、イスラエル国の維持を後押しするためだ、という事ですね。そして実際アメリカでは圧倒的にイスラエルが支持されているのはご存知の通りですね。


 このTVドラマはアメリカ、東西ドイツで圧倒的な視聴率を得て、ドイツではTV局に激しい感情のこもった賛意の電話が寄せられたといいます。日本でも放映され当時のキネマ旬報では淀川長治氏が絶賛しています。ホロコーストに関し多くの映画がありますが、これ以前には「夜と霧」「アンネの日記」以外は有名なものはありません。
 ホロコースト映画のほぼ全てがこの後であり、そして今もホロコースト映画は作られ続けているのはなぜでしょう?例えば同じ大量虐殺でも東京大空襲南京大虐殺、あるいはドレスデン空襲やロンドン空襲などの映画は、ずっと少ないですね。また原爆映画はそれが悲惨なため常に映画資本から排除されてきました。


イスラエルでの歴史修正主義について:
 イラン・パペイスラエルにおける「正史」と「修正主義」の関係は明らかに政治的な見方の差(陣取り合戦)でおきているとしています。すなわちユダヤ人であるイアン・パペは、正史に反対しナクバという違う歴史を主張した訳ですが、それは秘匿されていた文書を発掘したからではなく、見方の問題にすぎないと書いています。つまり同じ資料を読んでいながら、正史の側の学者はアラブ人の自主的退去といい、パペはそれをナクバ(ユダヤ人によるアラブ人虐殺)と言う。そういう事がおきている。


歴史修正主義を一般論で言えば、某氏の言う「政治的な陣取り合戦=綱引き=洗脳競争の結果」であるとするのはけして間違っていない事を理解して頂きたいですね。