zames_makiのブログ

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久米宏のテレビってヤツは 3〜7回ホリエモン・田母神・厚生省役人・田中真紀子

(テレヤツ)MBS毎日放送(TBS系列で可) 毎週水曜10時放送 60分枠 10/22開始
司会:久米宏八木亜希子 コメンテーター(おしゃべり仲間):多数
4回(11/12):姜尚中上杉隆平山夢明(作家)、綾戸智恵宮嶋茂樹潮匡人(軍事ジャーナリスト)
城繁幸(人事コンサルタント
5回(11/19):姜尚中上杉隆、YOU、平山夢明(作家)飯島勲(元総理秘書官)、水谷修(『夜回り先生』)
6回(11/26):上杉隆中島信也森永卓郎桃華絵里杉田かおる、現役キャバクラ嬢のみなさん
7回(12/3):田中真紀子姜尚中
8回(12/10):瀬戸内寂聴、YOU ほか(予定)


番組ブログへの視聴者の意見感想書き込み数(11/20現在)
1回(242)2回(226)3回(275)4回(307)5回(179→250)(12/4現在)6回(164)7回(187)

(番組内容と感想、視聴者の分析)

3回目:堀江貴文氏を呼んでテレビに人(堀江氏)が操られるという主題。久米宏からではなくコメント者の学者:福岡政行から堀江氏に厳しい対応があり、「何が起きていたのか?」という点に迫るいい番組になった。福岡はまず堀江に「株がどうのを聞く気はない」とし、裁判や堀江が当時一生懸命だった金儲けの話をするのを拒否。その上で堀江がテレビを利用したのか踊らされていたのかに迫ったが、堀江は自己分析ができていないようで、今現在ものほほんと「したいようにした」という答えしかない。堀江は最初はメディアを利用し寵児になったがテレビに躍らされたが、犯罪容疑者になった時点でテレビに捨てられたのを自覚していない。一方テレビはその自分の行動を検証し反省していないだろうとの趣旨が福岡の視点だった。
 テレビの悪さをテレビで描く鋭い企画。しかし番組ブログに寄せられた視聴者の感想(約150件)では、番組放送中に寄せられたものには特に堀江を懐かしむ声多く、視聴者の愚かさがよく示されていた。番組終了後に寄せられたものでもあまり上記のテレビ批判の視点はなく、視聴者は(みのもんたのように)明示的に示さないと反応しない・メッセージを受容しないものと推測される。


4回目:田母神自衛隊幕僚の歴史認識についての妄言へのコメントと、亡くなった筑紫氏への哀悼が主。
 番組では自衛隊のセクハラなど広範な自衛隊批判のビデオを流し、田母神も含め自衛隊全体を柔らかく批判的に料理した。しかし田母神の論文自体を支持する潮氏(元自衛官)の明確な田母神支持発言はただ流すだけで他のコメント者や久米宏との応答を構成できなかった。現場ではなんらかの応酬があったと思われるが放送できず番組では放送時に削除したものと推測する。
潮氏は明確に田母神論文を支持したので、応酬はなじりあいになったが、歴史専門家がいないこと、コメント者同士が対立する番組ではないので言い放しで終わったのではないか?久米宏がそれを「まとめる」事ができなかったので削除したと推測する。
 これに対し番組に寄せられた視聴者のコメントでは田母神をはっきり支持し応答を期待する声も目立つので、結果的にやはり久米宏の失敗と思われる。


5回目:大麻汚染、厚生労働省幹部の刺殺テロの話題。可も不可もない内容。

感想(第5回)

第2回にも感想を書いた者です。放送も5回目となりコメンテータの座談を久米氏がなんとなく締めるという、やや常識的なスタイルで定着してきたなと感じます、もっと面白い事をしてもいいのでは?と思いますが、形式としてはこんなものかなと一応納得しております。
 第3回の堀江氏は「テレビに躍らされ・テレビに捨てられた男を、テレビの中でテレビの悪さを抉らせる」という内容で大変刺激的で面白かったですね。しかし福岡氏が突っ込まないと久米氏は何も言えなかったのではないか?と危惧もしました。
 第4回の潮氏も真っ向から田母神氏とその論文内容を支持して驚きました。しかし久米氏とも他の方ともまったく応酬はなく(放送せず?)番組としては完全な失敗でしたね。やはり応酬を行い「いかに潮氏がおかしい」かを雰囲気だけでも示して欲しかった。この番組に限らずメディア関係者は歴史知識が乏しく潮氏に「これこれで侵略戦争ではない」と言われると対応できず、彼の宣伝になってしまうからでしょうか?そしてこれに対応できるのは戦争体験者である筑紫氏などしかいないのでしょうか。大変残念です。
 今回は常識的かつ安全牌に思える時事ネタで、応酬内容も常識的で楽しく見ました。しかしこの番組はこんな「ぬるま湯」ではいけないのではありませんか?私としては事務次官殺害については「テロとは何か」に是非迫ってほしかった。私の期待するものとは、例えばタラル・アサド氏が著書「自爆テロ」でいっているような、テロと正規の軍兵士の戦闘行為を同一視する見方、あるいは民間人を無差別に殺す戦略爆撃と対比する見方のようなものです。
 田母神問題では本欄に歴史を知らうとしない人からこの番組を左翼だと文句が書かれていて驚きました。政治問題、憲法問題など今後も対立点について、こうした批判的な人も巻き込んで「なんとなく納得」させる番組を作って下さるよう期待します。

感想(第7回)

素直に大変面白かったです。何より田中真紀子が凄すぎる。その言いたい事を不安なく引き出せる久米宏さんとの関係がいい番組になった最大の原因なのでしょう。

 田中角栄を歴史として振り返るのは、非常に面白い視点ですね。確かに政治にああいう力強さが欲しいものです、私はけして田中角栄を肯定的に評価できませんが、今の自民党政治家にない新しい視点を考える企画としてはよかったですね。
 田中真紀子氏は小泉劇場にいたるテレビ政治の始まりとしても、その発言に意味があると思いますが、勿論今回のものでも面白いが、番組としてはもっと切り込んでほしかったですね。

 回を重ねるにつれて、番組の自民党政治への厳しい見方が、見る側にも慣れてきて見る上で楽しさとして感じられるようになってきましたね。この調子でずんずんと進んで欲しいものです。