zames_makiのブログ

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パレスチナ-イスラエル問題の深部を抉る−ガザ、エルサレム、難民、歴史

【日時】2018年6月10日(日) 14時〜18時
【場所】東京麻布台セミナーハウス 2階大研修室
  (港区麻布台1-11-5 大阪経済法科大学アジア太平洋研究センター)
【発言者】小田切拓(ジャーナリスト)=主催挨拶、開催主旨説明
     板垣雄三(中東地域研究/イスラーム研究)
     臼杵陽(中東地域研究/パレスチナイスラエル現代史)
     栗田禎子(中東地域研究/歴史学
     佐藤慧(フォトジャーナリスト)
     早尾貴紀(社会思想史)=司会進行
【主催】早尾貴紀東京経済大学教員/アジア太平洋研究センター研究員)・小田切拓(ジャーナリスト)

 1948年5月のイスラエル「建国」、その前後に発生した大量のパレスチナ難民。そのナクバ=大災厄から70年を迎えるこのタイミングで、在イスラエルアメリカ大使館は、イスラエルが首都と主張する「統一エルサレム」への移転を強行した。パレスチナ人たちは、ガザ地区をはじめとして各地で難民の帰還権を訴え大使館移転を批判する平和的なデモや集会を断続的に展開したが、それに対するイスラエル政府・軍の対応は、実弾による殺戮行為であった。
 中東における一事件では片付けられない事態が、建国の日だけ双方の「衝突」として報道されたが、それも過ぎれば、人々の関心を引かない些細なニュースとして流れ去ろうとしている。この問題における専門家の見解が注目されることさえ僅かであり、その姿は「パレスチナ問題が消えていく」といっても過言ではないほどの惨状だ。
 こうした状況の中で問題を正面から扱い、専門的視点を提示した唯一と言ってよい媒体が、『現代思想』の「パレスチナイスラエル問題特集」(2018年5月号)である。本シンポジウムでは、この執筆者から数人の参加者を得て開催するものである。また、執筆者外では、パレスチナ取材をしてこられたフォトジャーナリストの佐藤慧氏にご参加いただく。同特集を足場としながら、さらに議論を深め、パレスチナ-イスラエル問題の深刻さとその原因を参加者と共有し、今後について模索したい。