zames_makiのブログ

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アンコールワット物語 美しき哀愁(1957)日本軍の独善

アンコールワット物語 美しき哀愁 
1958年(S33)/連合映画/カラー/94分
監督・原作・脚本:渡辺邦男/撮影:渡辺孝/美術:北川恵笥/音楽:斎藤一郎

出演:池部良、安西郷子、山口淑子雪村いづみ田崎潤山田真二、青山京子、ロウ・ウォイ、田中春男東野英治郎
池部良(河井俊一:主人公、もと占領軍=日本の将校)、
安西郷子(王女コラット姫・被占領国のやられる女)
山口淑子(アンジェラ:姫の家庭教師)異国の女
ロー・ウェイ(カンボジア国王)
雪村いづみ(歌う女)
モロゾフ(レストラン・シャンゼリゼ支配人)
ツン・フン(レストランの客)
カンボジア版「ローマの休日」風のメロドラマ。素性を隠して街へ出た王女コラット(安西)は、戦中、カンボジアへ駐留していた少尉(池部)と再会。楽しいひとときを過ごすが──。南国情緒あふれるアンコールワットや市街の風景も楽しめる。

上映 ラピュタ阿佐ヶ谷

5/20〜5/26 14:50

あらすじ(キネ旬

河井俊一はカンボジアへ自分の“想い出”のためにやってきた。彼はアンコール・ワット終戦の報を聞くまで、そこの日本軍守備隊の小尉として勤務していた。終戦の頃七歳のカンボジア王女と親しんで、彼女を安全な場所へ送り届けた時、頬に接吻されたことがある。その妹のように思った彼女の成長した姿−−いや、思い出の地アンコール・ワットを、一目見たかったのだ。カンボジア王女コラット姫は美しく成人し、国中の憧れと誇りになっていた。街で、ふと知り合った娘が、当のコラット姫の原住民に変装して下情視察にきた姿だとは知らず、河井は二人でアンコール・ワットへ来た。ワットで、河井は自分の“想い出”をコラットに話す。コラットは何度も自分の素性を明し、彼の腕の中へ飛びこもうとした。そのまま別れて王宮に帰ったあとも、コラットは、家庭教師アンジェラに河井あての手紙を託したりした。河井も、その少女のことが忘れられなかった。河井は招かれて王宮へ行き、そこで始めてコラットが王女であることを知った。彼はカンボジア永住をすすめられた。が、彼は祖国を忘れられぬと、そのまま自分の思いを抑えた。彼が旅立つ日、姫は自分が少女時代からしていた胸飾りを河井に与えた。河井はアンコール・ワットの絵画を姫に残した。−−アンコール・ワットのコラット姫にまつわる伝説が新しい語り草になった。