zames_makiのブログ

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早稲田大学演劇博物館所蔵フィルム上映(知られざる映画史)

日時:2013年11月3日(日)
5:00pm 上映前に短い前説があります。

太平洋戦争末期に日本映画社ジャカルタ製作所が製作した宣伝映画。同製作所で企画部長を務めた小林勝氏寄贈のフィルムで、今回上映する2本は、当時のフィルムのほとんどを接収したオランダのフィルム・アーカイブにも所蔵の無い貴重な作品である。

蒔かざれば (1944日映)国策教育

1944年4月完成。富裕層の生活を題材に、浪費を戒めるとともに盗難や火災に遭っても現金を失うことのない郵便貯金の意義を説く。日映ジャカルタで監督倉田文人の指導下にあったインドネシア映画部(プルサフィ)の製作で、物語は日本人スタッフが書き、軍宣伝部の諒承を経て脚本化された。
Djatoeh Berkait(43分・16mm・白黒・日本語字幕付き)‘44(日本映画社ジャカルタ製作所)(監)R・クスマ(脚)R・S・パリンディ(撮)ウォン・シー・ファ(美)H・B・アンギン(音)G・R・W・シンス(出)アスタマン、ダリア、カルトロ、スリップ、D・イスマイル、ジェシー、フシン、スティナ、エンジェ、エペン

驟雨(1944日映)国策教育

1944年8月完成。かつて不良者だったという息子を郊外から訪ねてきた両親が、良き労働者となって心がけの良い妻と結ばれ、隣組活動にも熱心に参加する息子を見て不信の心を改める。日本軍への忠誠を謳いつつ、にわか雨のもたらす情緒や松竹大船調を思わせる柔らかなタッチも特徴的。
Hoedjan(32分・16mm・白黒・日本語字幕付き)
‘44(日本映画社ジャカルタ製作所)(監)(脚)R・L・プルバタ・サリ(撮)アジット(美)H・B・アンギン(出)アブ・バカル、E・T・エフェンディ、ダリア、ガルキア、アニ