zames_makiのブログ

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韓国での「風立ちぬ」評=退屈

 以下は毎日新聞が伝える韓国での宮崎の映画「風立ちぬ」評、結局批判するにも値しないつまらない映画だという事。戦争礼賛映画であっても退屈で影響力の小さい映画であれば批判もよばないという事だろう。

世の中につまらない映画、社会的に批判されるべき映画は数多くある、それが社会的に問題になるのは、大ヒットするなどして影響力が大きいときだ。低予算のポルノ映画の中で戦争礼賛をやっていても誰も批判しない、批判する価値もないという事だ。

『映画「風立ちぬ」なぜ?韓国で公開も「波風立たず」』(毎日新聞 2013年09月21日)

 長編アニメ映画製作からの引退を表明した宮崎駿監督(72)の最新作「風立ちぬ」が韓国で封切られて2週間余り。歴史認識問題を巡り日韓の外交的な緊張が続く中、「ゼロ戦」を設計した堀越二郎が主人公とあって韓国では公開前に物議を醸した。しかし、実際に映画を見た人の受け止め方は拍子抜けするほどあっさりとしていた。なぜなのか。【ソウル大貫智子】

 封切り翌日の9月6日、ソウル市竜山(ヨンサン)区のシネマコンプレックスでは、平日の午前中のせいか、客席は1〜2割ほどしか埋まっていなかった。2時間余りの上映中、韓国では日本の軍国主義の象徴とされる旭日旗(きょくじつき)が登場する場面もあったが、声を上げるような人はおらず、終盤には涙ぐむ女性も。ユーミンの主題歌が流れて終わりを告げると観客は三々五々、静かに立ち去った。

 アニメの巨匠、宮崎監督の作品は韓国でも人気が高く、2005年には「ハウルの動く城」が日本映画として初めて観客動員数300万人を突破した。7月の参院選直前には、スタジオジブリの小冊子「熱風」で宮崎監督が安倍晋三首相の掲げる憲法改正への動きを批判したり、元従軍慰安婦の女性に対する補償を訴えたりし、韓国で好意的に報道された。

 しかし、ほぼ同時に日本で「風立ちぬ」が公開されると「(ゼロ戦を製造した)三菱重工朝鮮人を強制連行し、労働力を搾取した」「(映画に登場する)関東大震災朝鮮人の大虐殺があった」などと、映画を批判的に見る韓国メディアもあった。このため、7月26日には東京都小金井市のスタジオに韓国人記者を招き、試写会と記者会見を開いて理解を求めたほど。今月6日の引退会見で宮崎監督は、韓国のファンに「いろいろな言葉に邪魔されないで今度の映画も見てほしい」と訴えた。

 ところが、いざ封切りされてみると「特に問題になっているという感じはない」(日本大使館関係者)。6日、竜山の映画館に友人と見に来た淑明(スンミョン)女子大大学院の宋恩愛(ソンウンエ)さん(25)に「太平洋戦争を美化しているとの声が韓国内にあるようだが」と質問すると、けげんな表情を見せ「むしろ否定していると思う」ときっぱり。「引退作として『どんなことが起きても生きなければならない』ということを伝えたかったのだと思う」と、感銘を受けた様子だった。

 この映画館の観客が書き込むインターネットサイトの評価では、20日現在、「風立ちぬ」は10点満点で6・6点と他の作品に比べて低い。しかもその内容は歴史認識への指摘よりも、単に「退屈」といった作品自体への失望感が目立つ。韓国紙の朝鮮日報は映画批評で「戦争を美化するために作られた映画ではないが、議論を呼ぶ可能性のある人物を取り上げておきながら、苦悩した跡がうかがえない。この作品が引退作というのは残念だ」と伝えた

 韓国の映画振興委員会によると20日現在、観客動員数は10万3804人にとどまっており、公開中の全映画のうち17位だ。1998年に韓国政府が日本の大衆文化を開放し始めて既に15年。静岡県立大の小針進教授(韓国社会論)は「現在の韓国では政治的な姿勢が(一般市民の)日常での行動に必ずしも結びつかない。(日韓関係が悪化していても)映画への評価に影響はない」と話す。