zames_makiのブログ

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小沢一郎を犯罪者扱いしたみのもんたに関する記事

タブロイド紙日刊ゲンダイにTBS「朝ズバ」(司会:みのもんた)へ民主党から批判があがっているとの記事があるようだ。以下はそれへのメモと感想

  • 陸山会政治資金事件でテレビで小沢一郎を最も激しく攻撃したのはみのもんたであるのは間違いない。日本テレビ、フジテレビ、テレ朝、TBS、NHKのニュースも小沢一郎を犯罪者あつかいしたが、不起訴になったらやめた。又ワイドショーではしていない。しかし「朝ズバ」は今も(先週金曜日も)小沢一郎を逮捕しろといわんばかりの言い方だった。
  • テレビ報道では逆に検察にもっとも厳しかったのが、テレ朝の「スーパーモーニング」で鳥越俊太郎氏や落合恵子氏、テレ朝政治担当(三反園訓氏)を中心に検察の暴走を一貫して批判し小沢氏の犯罪は内容として問えないと解説してきた。同様にテレ朝の昼と夕方の報道番組ではニュース自体は小沢批判であったがコメンテーターである川村晃司氏、大谷昭宏氏は検察を強く批判した。テレ朝の「報道ステーション」の古館伊知朗やTBS「THE NEWS」のキャスター後藤謙次氏も主軸は小沢批判でもかなり自省的だった。
  • みのんたは番組内で、「土地を買ったのはそれだけでいけない」「小沢は4億円の不正な金をもらった」などと喋っており、新聞に載った検察の見方そのままの記事を喋っている。彼は「新聞にこう書いてある事実をどう思うか」と民主党議員を問い詰めており、彼の論の根拠は新聞だったようだ。その意味でみの氏への処罰は新聞への見せしめと言えるかも知れない。
  • 番組「朝ズバ」でのこうした論調は、庶民性を強調するみの氏の個性と共に番組の制作方針と考えられる。小沢批判の言葉は番組の小沢関係のニュースを報ずる言葉でも厳しいもので、これは同じTBSでも他のニュース枠のものと一部で異なりより断定的な文言だった。コメンテーターでみの氏に反対した者はほぼおらず、応援する姿勢が明瞭だった。特にTBSコメンテーターや毎日新聞与良氏は、ともかく小沢は金に汚い悪人だとの論だった。であるので責任はみの氏と同時に番組プロデューサーにあろう。
  • みの氏の行き過ぎの文言は実は政治や検察や報道をよく理解してない為と推察される。みの氏の小沢攻撃の動機は「金に汚い政治家は駄目」という庶民的発想と、「検察は正義である」との古典的認識のなせる業であり、推定無罪を公然と無視し「白黒はっきりさせなきゃ駄目」とのジャーナリズムへの無理解からきていると感じられる。逆に政治的意図、視聴率獲得の意図はあまり感じられない。不二家事件などの自身の過去の失敗も自分の何がいけなかったのか理解していない為直しようがないように覗われる。
  • 番組では小沢氏の釈明会見前後に、民主党議員や検察OBを出演させ、専門家の意見を喋らせている。こうした専門家による討論が番組の特徴だがついに討論が行われる事はなかった。出演した民主党議員(森氏、新人など)は全て小沢氏の罪は明確でないとし、検察批判をし、みの氏から冷笑された。逆に検察OBは小沢逮捕は間近との解説を行いみの氏から賛同を得た。番組とみの氏はこうした専門家の見解を聞く機会をつくったが、そこから事件を冷静に受け止め、又自らの報道姿勢についてチェックする機会があったのに、今も反省した様子はない。又この陸山会事件で最大の検察批判者であり同時に最も詳しく事件を分析していた検察OBの郷原信郎氏をよぶことはなかった。これは郷原氏が過去に不二家問題で「朝ズバ」の捏造報道を批判した為であろう。
  • TBS「朝ズバ」が日本社会一般から批判され、BPOの審査を受け改善を要求される事態になって不思議はない。むしろ放送・報道の公正化にはそれは必要だ。(同時に全ての新聞と日本テレビ、フジテレビも)
  • TBS「朝ズバ」は原口総務大臣が公式会見で示した報道にあるべき要件(推定無罪の原側を守る、検察側・被訴追側両方の声を伝える公正さ、拘留者の供述などリークをただ流すのではなく情報の確かさを確認した上で流す、など)を満たすよう努力すべきだ。

小沢を犯罪者扱いし扇動したみのもんたへの民主党からの反発(日刊ゲンダイ 2010/02/15)

連日の小沢バッシング みのもんた民主党が激怒

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小沢問題で民主党が世間から袋だたきにされ、鳩山内閣の支持率が急落しているが、その“バッシング世論”をつくったのが大新聞・TVだ。「検察捜査完敗」で小沢問題にケリがついたことで、民主党は反撃に出ようとしている。問題視されている筆頭が、TBS番組の司会者みのもんた(65)だ。


誤った世論を作ったと問題視
朝の報道番組「みのもんたの朝ズバッ!」(TBS)は、この1カ月間、これでもかとばかりに4億円土地取引問題を取り上げ、連日、小沢バッシングを展開してきた。

司会のみのもんたがスタジオに呼んだ民主党議員に対し、「何が信じてくれ? 何が潔白なの?」と詰め寄り、「秘書3人とも逮捕されるのは検察の横暴ですか!?」「あなたもハッキリ答えられないんですよ!」と、ヒステリックにつるし上げるシーンを見た人も多いはずだ。 「通常国会で国民が期待しているのは景気ですよ。生活ですよ」と言いながら、「そこへもってきて、目の前に横たわっているのが小沢問題」と蒸し返したりしていた。

で、「小沢不起訴へ」の報道が一斉に流れると、「納得できませんよ」と怒り、「政治資金で土地を買おうが、奥さんの名義にしようが関係ない?」と不満ありあり。どうしても小沢幹事長を極悪人にしないと気が済まないようで、居並ぶコメンテーターもついていけないほどだった。

不起訴受けて番組再チェック

ある民主党議員はこう言った。 「『朝ズバッ!』は平日朝3時間にわたって放送されている。通勤前のサラリーマンも、朝食を作り終えた主婦も、みんなが見ている。土曜朝には『みのもんたのサタデーずばッと』も放送中です。“朝の顔”のみのが、こんな一方的な報道を繰り返したら、“小沢=悪”のイメージが視聴者に刷り込まれてしまうのも当然です。小沢幹事長が起訴か不起訴か決まるまでは我慢してきたが、もう許せませんよ」

それでなくても一連の大マスコミの小沢報道をめぐっては、根拠のない飛ばし記事、ウソ八百の誤報が問題視されている。民主党は過去の記事や放送をチェックしているが、「中でも、みのもんたが誤った世論をつくってきた」とカンカンなのだ。

「みのは、07年の不二家の不祥事の際、TBSの誤報に乗っかって『不二家なんてメーカーは今すぐに廃業しろ』と言って大問題になった。08年には、割りばしがのどに刺さって男児が死亡した事件での発言がBPOに申し立てられ、番組内で謝罪した。そういう“前科”があるのに懲りない。センセーショナルに誰かを悪者にして、たたけばいいと思っているのでしょう」(放送関係者)

民主党は一連の“みの発言”を「問題にする」と言っている。みのは腹をくくった方がいい。