zames_makiのブログ

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日本のメディアが守るべき事

 大手新聞・テレビはまったく報じていないが、マスコミを管轄する原口総務大臣は報道の原則を示している。大臣の公式会見でのこの原則を大手メディアがまったく報じていないのは、彼らが小沢一郎氏の事件で偏った報道を繰り返してまったく反省していないように、この原則をまったく守っていないからだと、大手メディアに属していない二見伸明(フリージャーナリスト)は書いている。リベラルとされ良識ある日本人から信頼されてきた朝日新聞も、右翼的だと見られてきた読売新聞も、大手メディアは全てこの原則を守っておらず、なおかつ捜査の終わった今もまったく反省していない。悲しむべきことだ。

日本のメディアが守るべき報道の国際的原則(原口大臣提示)

  • 推定無罪の原則。最初から有罪であるような印象づける報道はしないこと。・・・TBSの「朝ズバ」みのもんたは小沢氏が政治資金で土地を買っただけで犯罪者扱いし、多くの新聞テレビは小沢一郎が不起訴になっても灰色だと、犯罪者扱いしている。
  • 公正な報道。検察の発表だけを垂れ流すのではなく、巻き込まれた人や弁護人の考えを平等に報道すること。・・・小沢一郎の事件で全ての新聞・テレビは訴追側の情報だけを一方的に流す不公正な報道を行っている。
  • 人権を配慮した報道。他の先進国並みに捜査権の濫用を防ぐため、検察・警察の逮捕権、家宅捜査権の行使には正当な理由があるか取材・報道すること。・・・週刊朝日によれば検察は捜査の中で、違法な捜索や、関係者への暴力的な取調べを行っており、人権侵害が疑われる。
  • 真実の報道。自主取材は自主取材として、検察・警察の情報はあくまで、検察・警察の情報である旨を明記すること。・・・小沢一郎の事件で全ての新聞・テレビは検察のリークをなんの検証もせず、メディアは情報の信頼性を確認する事なくそのまま垂れ流した。その中には秘書が罪を認めている、小沢氏も了解していたなどの嘘の情報も含まれていた。
  • 客観報道の原則。問題の歴史的経緯、背景、問題の全体構図、相関関係、別の視点などをきちんと報道すること。・・・小沢一郎の事件で全ての大手新聞・テレビは小沢は悪人で犯罪者だ、必ず起訴されるという検察の見立てのみを報じそれに対する別の見方をまったく伝えなかった。起訴はできない、形式犯に過ぎず検察の強制捜査は権力の乱用だ、という違う見方を伝えたのはごく一部のメディアとネットメディアだけだった。

参考:原口総務大臣会見(2010年1月22日会見)

以下は総務省HPに掲載されている会見記録から該当部分の抜粋
http://www.soumu.go.jp/menu_news/kaiken/02koho01_000081.html

(前略)それから5つの原則、ちょっと自分で出せないのですけれども、5つの原則の1は、メディアの各国の事件報道の原則。1は推定無罪の原則。最初から有罪であるような印象づける報道はしないこと。それから原則2は公正な報道。検察の発表だけをたれ流すのではなく、巻き込まれた人や弁護人の考えを平等に報道すること。原則3は人権を配慮した報道。他の先進国並に捜査権の乱用を防ぐため、検察・警察の逮捕権、家宅捜査権の行使には正当な理由があるか取材・報道すること。真実の報道、自主取材は自主取材として、検察・警察の情報はあくまで検察・警察の情報である旨を明記すること。客観報道の原則。問題の歴史的経緯、背景、問題の全体構図、相関関係、別の視点などをきちんと報道することと。
 これらが報道の方から教えてくださったもので、こういうものというのが大事なのだなと。であわせて、昨日、各国はどうしているのだと。これは日本も同じなんです。原則は、そこのソースを明示するということが原則で、よその国もそうだと、そのことを申し上げたわけです。それが国民の知る権利にこたえる総務省としては頭の中に入れておかなくてはならないこと。あくまでそれは自主規制であり、私たちがそれを誰かに押しつけるという話ではない。そのことを申し上げておきたいと思います。