zames_makiのブログ

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鳩山首相の示した素晴らしい言葉

 鳩山首相が施政方針演説でガンジーの言葉を引用し、現代社会のもつ悪弊の核をついた、素晴らしい。
 ガンジーの思った意味を離れその現代的な意味を解釈しメモする。

  • 「理念なき政治」=自民党の官僚まかせの政治、官僚依存政治
  • 労働なき富」=アメリカが進めてきた金融資本主義、サブプライムローン。日本でも起こった土地の際限ない値上がりを前提とした取引など。今も竹中平蔵など新自由主義者は滅んでいない。逆に言えば資本主義でも労働が価値の基本、対価の基本だとの考え方、普通の意味で額に汗した者が金を得る経済システムの称揚。
  • 「良心なき快楽」=快楽全般に対する警句
  • 「人格なき教育」=受験教育、点数主義教育への批判。教育の本来的な目的(人を作ること)の再確認。
  • 「道徳なき商業」=新自由主義、強欲資本主義への批判。大企業が勝つのは当たり前、そうなるよう規制緩和しろと主張する者への警句。利益のみを志向し従業員や顧客などを無視するアメリカ的大企業により破壊される企業社会や地域社会を考えよ。
  • 人間性なき科学」=生命倫理が今深刻だ。自分の死を自分で選択できるのか、それを補助してよいのか?何が死なのか?まだ生まれていない卵は人ではないのか、いつから人なのか?それを自由に実験に使ってよいのか?そもそも人間は神になってよいのか?
  • 「犠牲なき宗教」=キリスト教によく見られる独善性への批判。寛容さの欠如。キリスト教ユダヤ教も開祖の教えや経典には寛容が重要だとされながら、今では守られていない。特にキリスト教で。宗教を大事にするなら自らの損(犠牲=自らの宗教が他者に受け入れられないこと)を甘んじて受ける考え方を持つべきだ。

慰霊碑には、ガンジー師が、八十数年前に記した「七つの社会的大罪」が刻まれている。
「理念なき政治」Politics without Principle
労働なき富」Wealth without Work
「良心なき快楽」Pleasure without Conscience
「人格なき教育」Knowledge without Character
「道徳なき商業」Commerce without Morality
人間性なき科学」Science without Humanity
「犠牲なき宗教」Worship without Sacrifice
まさに、今の日本と世界が抱える諸問題を、鋭く言い当てているのではないでしょうか。