zames_makiのブログ

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<テレビ選挙番組への各党の対応>

党首の日曜3つのTV番組で討論連戦(読売新聞 2009年8月23日)

テレビ収録を終え次の局へ向かう民主党鳩山代表高橋美帆撮影 選挙戦で唯一の日曜日となった23日、各党党首は三つのテレビ番組に連続して出演、討論で火花を散らした。

 NHK番組では、劣勢が伝えられる麻生首相自民党総裁)が、民主党鳩山代表に切り込んだ。

 「民主党は基礎年金の国庫負担引き上げ法案に反対した。(消費税を財源とする最低保障年金を作るなどと)言っていることと、やっていることが違う」

 鳩山氏はすかさず、「とんでもない話だ。(財源の)税が間に合わないから埋蔵金でやるという、いいかげんなやり方をしたから反対した」と色をなして反論した。

 自民、民主両党とも、この日の討論会を「選挙戦の重要な節目」と重視し、準備してきた。自民党事務局は、司会者の進行ぶりや発言の特徴などを記した資料を首相側に渡していた。

 民主党はさらに念が入っている。福山哲郎政調会長代理、藤本祐司参院議員らが19日、党本部で広報戦略会議を開き、「麻生首相国内総生産(GDP)の好転を自慢したら、『短期的なもので、中国経済の要因も大きい』と反論する」などの想定問答集をまとめ、鳩山氏に報告した。

 「本番」では、首相が政策面で追及し、鳩山氏がかわす展開に。だが、選挙情勢については、「民主党が300議席を超える勢い」との報道を受け、首相は劣勢とならざるを得なかった。「先週よりは今週、昨日よりは今日と手応えがだんだん良くなっている」と強調したが、テレビ朝日の番組では、「厳しいです。そう思ってます」と本音を漏らした。

 失言を警戒してか、アドリブや「麻生節」はほとんど聞かれなかったが、自らの発言を他の党首に遮られると、「交通整理してよ。学級崩壊みたいだ」と司会者にいら立ちをぶつける一幕もあった。

 鳩山氏は「風というより、地殻変動が起きている」と番組で手応えを強調。その一方、「100人くらいの候補者は(当落)すれすれの戦いだ。油断が一番危ない」と党内の緩みを戒めることも忘れなかった。

 ただ、政権獲得が現実味を帯びてきたこともあってか、年金記録漏れ問題で「全面解決は困難」との見通しを明らかにするなど、現実路線に傾斜したと見られる発言も。

 巻き返しの決め手に苦慮する首相、政権を意識して発言が慎重になってきた鳩山氏。1週間後には雌雄が決する。