zames_makiのブログ

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<ドラマ「24」シーズン6でのテロ描写>

アメリカでのテレビ放送(FOX):2007年1月14日〜
日本でのレンタル開始 ?
日本でのテレビ放送(フジテレビ)2008年9月29日〜10月9日
http://wwwz.fujitv.co.jp/24/index2.html
http://www.imdb.com/title/tt0285331/episodes#season-6
制作:FOXテレビ 監督:JON CASSAR ジョン・カサー原案、脚本:JOEL SURNOW ジョエル・サーナウ、ROBERT COCHRAN ロバート・コクラン、HOWARD GORDON ハワード・ゴードン

(番組の世界観)

・アラブ系テロリストはまったくの悪人でありテロのおきる背景などはまったく斟酌しない
アメリカは人権を守る正しい国だが、外国に対しては軍事力を使った脅迫を使うのが当たり前であり、アラブやロシアなど他国を従わせて解決するものだ
・ロシアはいつでも核攻撃で脅迫してくるかもしれない
・アラブ系アメリカ人、アラブ系の国はアメリカに従うなら寛大に扱い、従わなければ断固力で従わせるのがよい
・テロリストの取り締まりは人権とのせめぎ合いの問題だ
・政府内のタカ派、政府内の抗争、捜査機関内の抗争など色々問題はおきるかもしれない
・核爆発による恐怖はきのこ雲しか描かない、実際の被害は描かない、あくまで楽しみのためのサスペンスとアクション
・全編、部内抗争、裏切り、スパイ、家族内の争い、愛情のもつれなどに満ちた殺伐とした世界
・唯一の友愛的関係は、男女間の恋愛と、無垢な少年のみ

(主要な事件)

・アラブ系テロリストによる爆発テロの頻発とそれに対しテロリストを空爆で殺す。
・アラブ系テロリストによる核爆弾発テロ。核爆弾全5発=1郊外で爆発、2起爆寸前に解除、3無人機に搭載され爆発以前に不時着解除、2発回収
・アラブ系テロリストによる囚人釈放要求
・アラブ系への人権侵害的な捜査、その法制化、アラブ系アメリカ人の大々的な拘留
・政府内タカ派による大統領暗殺(未遂)
アメリカ政府のアラブ国家への軍事行動による脅迫
・元ロシア軍人によるアメリカへのテロ協力
・中国諜報機関アメリカ国内での非合法活動(誘拐と殺人)

(登場人物)

CTU:テロリストを追いかける主体)
ジャック・バウアーCTU捜査官、主人公、現場での暴力実行部隊の英雄、アラブ系テロリストへの供物として中国から送還されるが助かる、善玉アラブテロリストを救う、任務のため同僚を殺す、
クロエ・オブライエンCTU分析官、善玉、バウアーの友人、ネットを介した情報収集の中心
モリス・オブライエン:CTU分析官、脅され核爆弾の起爆回路を作ってしまう、クロエの夫、アル中の履歴あり。仲間内でいがみ合い。
マイロ・プレスマン:CTU分析官、クロエの恋人、ジャックの支援をして怪我を負う、中国工作員CTU突入時に殺される
ビル・ブキャナンCTU部長、ヘイズ補佐官の夫、大統領を守るため辞任
ナディア・ヤセルCTU上席分析官、ブキャナンの直属部下、アラブ系のため行動制限を受け、一時はスパイ容疑で拘束される、ブキャナン辞任後は指揮をとる
ドイル:CTU捜査官、現場の突撃隊、ジャックと交互に暴力捜査。仲間内でいがみ合い。


(大統領周辺)
ウェイン・パーマー大統領:黒人大統領、ハト派、アラブ系テロリスト首謀者への暗殺命令を出す、アラブ系への人権侵害捜査には反対、アラブ系テロリスト首謀者と交渉し闘争中止を呼びかけさせる、
爆発で負傷、復帰後アラブ国に軍事的脅迫をかけ協力を引き出す、傷が回復せず倒れる
●トム・レノックス:大統領補佐官タカ派、悪役→善玉、アラブ系への人権侵害捜査を協力に押し進めてる、ヘイズ補佐官と対立追い出す、タカ派の大統領暗殺に関わるが暗殺犯を告発して潔癖を守る、核戦争を辞さないタカ派副大統領には反対
カレン・ヘイズ:大統領補佐官ハト派、アラブ系への人権侵害捜査に反対し追い出される、アラブ系テロリストの釈放事件をめぐり大統領を守るため夫を辞任させる


(政府内タカ派
●ノア:副大統領、タカ派、悪役→善玉、アラブ国に対し核兵器による軍事圧力をかけようとする、大統領暗殺計画に関与、大統領負傷事には無理に大統領を罷免しようと画策する、自分の補佐官と性的関係、
リサ:副大統領補佐官タカ派、大統領罷免のために偽証を計画、副大統領と性的関係、ロシアスパイにベッドで秘密を漏らす、スパイ摘発協力中に殺されそうになる
?:レノックス補佐官の秘書、タカ派、大統領暗殺実行犯、レノックスを抱き込もうとするが失敗し告発される


(悪役:アメリカの敵)
●ハムリ・アル=アサド:アラブ系テロリスト指導者、善玉、CTUにより爆殺されそうになる、アメリカ政府との和解を指向する善玉、和解演説中に爆死
アブ・ファイエド:アラブ系テロリスト指導者、悪玉:、アル=アサドを裏切り次々にテロを行い、核テロを行う、次の核テロを準備しロシア人と協力、
アーメッド;アラブ系住民、テロリストの若者、父親を不当逮捕される、アメリカ社会で普通に暮らし白人の友人もある一見普通の若者。
グレデンコ:ロシア人テロリスト、元のロシア将軍、核爆弾をアラブ系テロリストに供給・協力する、CTUに逮捕・逃亡中に失血死
マルコフ:ロシア領事、ロシア大統領に逆らいロシア人テロリストに協力する、悪役
スワロフ:ロシア大統領、ハト派アメリカに核攻撃の圧力をかける(国内の突き上げのため?)、テロリスト捜査ではアメリカに協力し、領事館への攻撃を許可する
フィリップ・バウアー:BMX社社長、ジャックの父親、悪役、核爆弾をロシアに渡す、ジャックを殺そうとする、秘密保持のため息子?を殺す、孫を殺すとして嫁を脅迫する、孫を入手するためロシア防衛体制を中国へ売り渡すぞとジャックを脅迫する
?:BMX社社員、ジャックの弟、悪役、ジャックを裏切る
チェン:中国秘密諜報機関員、悪玉、ジャック・バウアーを拘束拷問する、ロシア防衛体制機密を盗み出そうとレインズを誘拐しジャックを脅迫する、ジャックによる逮捕される


(その他)
?:アラブ国大使、テロリストの出身国、ハト派大統領副からは協力を求められる。タカ派副大統領からは協力しないと核爆弾で攻撃すると脅迫される。
サンドラ・パーマー:大統領の妹、アラブ系市民団体代表、政府の不当捜査に抗議する、善玉
●ワリード:アラブ系市民団体の代表、政府により不当拘束される、拘留施設内でCIAからスパイ役を押しつけられる
ジョシ:フィリップ・バウアーの孫。フィリップ・バウアーは勝手に後継者と入れ込んでいる。
オードリー・レインズ:ジャックの昔の恋人、中国に誘拐される


(あらすじ・描写:テロに関するもの)

第1話
アメリカ国内でイスラム過激派によるテロが頻発する。アラブ系がバスに乗せてもらえない差別描写。アラブ系による自爆テロの描写。タカ派補佐官によりイスラム教徒全体を拘束する法律の企画に関する政府内の争いを、WW2での日系アメリカ人拘留になぞらえ人権の危機とテロ防止のせめぎ合い。テロ防止のために政府とテロリストの間の非合法で残酷な取引、国を救うために捜査官の命を犠牲にする。平和なアラブ系住民の不当な逮捕、アラブ系住民を脅して追い出そうとするアメリカ人と間もrと守ろうとするアメリカ人。

第2話
一見平和そうなアラブ系住民が実はテロリストの手先だ。テロリストの軍事ヘリによる爆殺。爆殺失敗により悩む大統領、「完全な戦時下なのに反撃する手段がない」。アラブ系住民とその友人であった白人の関係の破綻、「友人じゃない俺の名前も発音できない癖に」。地下鉄での自爆テロ防止のサスペンス。

第3話
アラブ系テロリストの囚人釈放要求、応じるハト派大統領の弱腰。テロリストの追跡。友人であったアラブ系住民が拳銃で脅す悪夢。

第4話
自発的に政府に協力するアラブ系人権活動家。和解路線のアラブ系指導者を守るため同僚を殺す主人公の悲劇。核爆弾をもったテロリストを追いつめるが核爆発が起きてしまう。更にそれがあと4つある事で恐怖をます(小型爆弾で、きのこ雲だけ)

第5話
ロス郊外で核爆発し逃げる人々、ヘリが市街地に墜落することで核爆発の被害を描写、その他はきのこ雲だけ。軍はペルシャ湾の空母からアラブ諸国に軍事攻撃をして「石器時代に戻す」ことでテロがやむと提案。タカ派補佐官は核爆発を契機に人権侵害捜査法を提案すべきと言う。アラブ系テロリストの核爆弾はロシア製であり更にそれを仲介したのはアメリカ人だった。

第6話
大統領は核爆発に関しテレビ演説。令状なしの逮捕などを進めるタカ派補佐官とハト派補佐官の対立が深まり弱みをネタにハト派が追い出される。不当逮捕されたアラブ系人権団体員はスパイを押しつけられるがその結果分かったのは拘留されているのはテロリストではなかった。ジャックの弟と父親の会社を守るための訳の分からない裏切を行う。

第7話
核爆発で12000人が死んだというTV報道。タカ派補佐官の人権侵害捜査法案に大統領は折れる、と見えたが土壇場で拒否するというせめぎ合い。

第8話
大統領が捜査法案を拒否しテロリスト指導者による説得でのテロ防止を進めたためタカ派補佐官は国を滅ぼす行為だと怒る。その結果タカ派の大統領暗殺計画が進む。CTU分析官モリスがテロリストに誘拐され、拷問されて核爆弾の起爆装置を作ってしまう。CTUがアジトに突入、起爆寸前の核爆弾を解除しモリスを救出する。

第9話
大統領はアラブ系テロリスト指導者アサドに核爆弾を探すのに協力するよう説得し成功する。タカ派がレノックス補佐官を抱き込み大統領暗殺計画に協力させようとするが意外なことにタカ派のレノックスは民主主義が大事と断る。

第10話
ジャックの父親は大悪人で孫を会社の後継者につけるためジャックを裏切る。

第11話
大統領はアラブ国にテロリスト指導者の核テロ放棄の説得を支持するよう圧力をかける。タカ派の大統領暗殺計画は実行段階へ、爆発させて責任はアラブテロリストになすりつける。CTU分析官モリスはストレスに負けてアル中に戻る。

第12話
大統領暗殺未遂でタカ派の副大統領が指揮をとり、アラブ系テロリストを暗殺犯人に仕立て、タカ派補佐官さえ脅迫して核攻撃を進める。悪人の前副大統領の案内でロシア総領事館にテロリストの手がかりを追う、交渉失敗からCTU捜査官ジャックは領事館に不法侵入し領事を拷問し核爆弾を持っているテロリストの居場所を聞き出すが護衛に気付かれる。

第13話
ロシア大統領は国権侵害行為として戦争の危機になる。しかしローガン前副大統領が、喧嘩別れした前妻とロシア大統領妻経由で、ロシア大統領を説得し、ロシア領事の裏切り行為を認めさせ、領事館への攻撃承認を得る(なんていい加減なご都合主義な展開!)。CTUがロシア領事館に突入し、テロリストの在処を知る。レノックス補佐官はタカ派副大統領に従う。副大統領はアサドが大統領を暗殺しようとしたとして、協力しないと核攻撃するとアラブ国を脅迫する。

第14話
テロリストは核爆弾を搭載した無人小型機を発射、CTUが途中で無人機を捕獲不時着させる。放射性物質が漏れる程度ですむ。CTU内部に裏切り者がいるとしてアラブ系CTU分析官ナディヤが逮捕される。

第15話
副大統領が核爆発の仕返しとしてアラブ国に核攻撃を計画。それに反対する大統領の妹は昏睡状態の大統領を危険を冒して意識回復させる。核爆弾の行方を明らかにして自国の核攻撃を防ぎたいCTUは、グレデンコを追う。次の標的を原子力発電所として、そのハッキング情報を入手しようとしたロシア人テロリストグレデンコは逮捕する、しかし副大統領は核攻撃を命じる。しかし目覚めた大統領から中止命令がでる。

第16話
副大統領は大統領の復帰に異議を唱え評決になり1票差で負ける。更に評決に参加した補佐官の資格に異議を唱え司法長官の審査に任せる。副大統領補佐官は偽証を提案、しかし逆にそれを盗聴していたレノックス補佐官に脅迫され、異議を取り下げる。CTUはグレデンコをエサにアラブ系テロリストを逮捕しようとして見事、アラブ系テロリストを捕らえる。

第17話
しかし大統領は脅すことが正しいとしてレノックス補佐官の説得を押し切り、アラブ国に(核)攻撃を命じ、アラブ国の大使から自国の将軍がテロに関与していたと白状させる。「副大統領は一つだけ正しい、アラブの国は脅迫しないと従わない」。CTUはファイエドを白状させるために偽の救出劇をわざわざ演じ、ジャックはファイエドのアジトに進入しファイエドを縛り首にし、残った核爆弾2個を捕獲する。(テロ関係は終了)

第18話
中国諜報員は昔の恋人をエサにジャックを脅迫しロシア防衛情報を記載した基板を渡せと言う。ジャックはCTUを騙して基板を入手、大統領の許可を得て交渉する。しかし大統領は傷が悪化し倒れ
、副大統領が指揮をとりジャックへの協力を拒否する。

第19話
ジャックは交渉に行き恋人は戻るが基板を奪われる。

第20話
副大統領はロシアから基板が中国に渡った件で奪い返さないと核攻撃すると脅迫される。情報漏れが発覚副大統領補佐官リサが、ベッドで渡していたとわかる。中国諜報員は基板が破損していたためジャックの父に渡して修理させようとする。

第21話
ジャックの父は逆に中国を脅迫し、孫を入手しないと修理しないと言う。中国諜報団はCTUに武力で侵入、マイロを殺し孫を捕らえる。

第22話
ジャックの活躍でCTUは解放中国諜報団は殺される。しかしリサにはロシアに逆に偽の情報を渡させ要とするが失敗。ロシアの脅迫に負けてジャックの父親と取引するため、政府は孫を使おうとする。

第23話
ジャックは父親が裏切ると確信。カレン・ヘイズ+ブキャナンはジャックを助け政府を裏切り、ジャックの突入で基板と孫を取り戻すことを計画。ジャックの父親は見事裏切り基板も孫も戻らない。

第24話
ジャックの父親のアジトに政府は空爆を計画。ジャックはその前に侵入しようとする。間一髪ジャックは父親を倒し、基板と孫を回収脱出する。中国諜報員は逮捕、大団円。

(ドラマ「24」関連書)

アメリカンTVドラマ「24」解体新書 / アメリカンTV研究会. -- セント, 2005.1
□24 the magazine. DVDビデオぴあ別冊 2004.5.
日経エンタテインメント!海外ドラマスペシャル. 日経BPムック 2008.4
□本当に面白い海外ドラマ完全ガイド. コスミックムック, 2007.11
▲海外ドラマベストセレクション100. --日経BPムック 2007.1
TVシリーズ&スターズ海外ドラマDVDスペシャル. -- 近代映画社, 2005.10


△丸ごと1冊 海外ドラマ Newsweek. [2007.8.1]
△Cover Story 丸ごと1冊 海外ドラマ Newsweek. [2006.7.19]
△俺たちのジャックがついに死ぬ? テレビドラマ 人気シリーズ『24』第6シーズンの気になる展開 Newsweek. [2007.1.31]

△海外人気TVドラマ作品分析-『24(TWENTY FOUR)』の面白さの技術を探る(1〜3) / 川邊 一外 シナリオ. [2005.2〜4]
『24』で学ぶ世界情勢とインテリジェンス(1)急展開するストーリーには実在の事件が随所に織り込まれていた! ワールド・インテリジェンス. 4 [2007.01]
■『シリアナ』から『間諜X27』まで 「スパイの世界」を知る映画ガイド ワールド・インテリジェンス. 4 [2007.01]