zames_makiのブログ

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愛情の決算(1956)戦友の妻との結婚

製作=東宝  公開:1956.03.28 12巻 3,082m 白黒
監督:佐分利信 脚本:井手俊郎 原作:今日出海 音楽:團伊玖磨
出演:
佐分利信(楢崎雄吉・戦友)=主人公、戦友の妻と結婚するが敗れる
三船敏郎(大平俊太郎・戦友)=密かにその妻に恋する
田中春男木原実・戦友)
堺左千夫(東郷一彦・戦友)
内田良平(田口良三・戦友=死亡)
原節子(勝子・死んだ田口の妻)=楢先と再婚する
小林桂樹(武内康平・戦友)=朝鮮特需で巨万の富、戦災孤児と結婚
八千草薫(朝子・戦災孤児)=武内にひきとられる
木全公彦氏の佐分利信研究(アテネフランセの講義)
http://d.hatena.ne.jp/zames_maki/20100908

上映 銀座シネパトス

2011年1月20日〜23日 併映:妻の心(成瀬巳喜男
12:20/16:15/20:10
あらすじ

昭和二十一年の夏、楢崎(佐分利信)、大平、木原、東郷の四人が彼等の戦友で、比島で死んだ田口の未亡人勝子(原節子)の家に一周忌のために集った。勝子には六歳の弘があった。その年の暮に雑誌社に務めていた楢崎は勝子と結婚した。楢崎、勝子、弘の三人の団欒は楢崎の戦友の吉野が和歌山の田舎から妻子四人をつれて転がりこんできたことから破れてしまった。そのうちに楢崎は脚の怪我がもとで失職してしまい、勝子は大平の世話で丸の内の劇場の売店に務めることになった。大学を出て新聞社に務めるようになった大平(三船敏郎)は勝子をひそかに恋するようになった。二十五年の秋に戦友達はまた会合した。武内は特需ブームで巨万の富をもつようになっていた。武内は家に戦災孤児の朝子を引きとっていた。武内の紹介で楢崎は倉庫会社に職を見つけることが出来た。吉野も武内の世話で仕事を得、楢崎の家を出て行った。ある夜大平は勝子に愛情を告白した。夫の愛情に不満を持つ勝子は大平のひたむきな愛憎に抗しきれず二人は結ばれた。大平は楢崎を会社に訪れ、勝子とのことを打ち明けた。楢崎は勝子にもう一度はじめからやり直そうというだけだった。また五年たち、武内は美しい娘に生長した朝子と結婚した。その頃、勝子は五年前に勤めをやめてから会わなかった大平に再会した。二人の情熱は再び燃えあがった。哀れみから結婚した楢崎との家庭生活は勝子には耐えられなかった。勝子の心を知る楢崎は折角親子三人の静な暮しを破りたくなかった。しかし、「何もなかったことにして出直そう」という夫の言葉にも勝子の決心はゆるがなかった。彼女は弘を楢崎のもとに残して家を出て行った。