『この土地は私のもの』

（アメリカ／1943年／103分／35ミリ／モノクロ／オリジナル英語版／仏語字幕付き）
監督：ジャン・ルノワール、出演：チャールズ・ロートン、ケント・スミス、モーリン・オハラ
第二次大戦中のヨーロッパのある都市、小学校教師アルバートは隣家の同僚ルイーズに想いを寄せていた。町はケラー少佐の指揮するドイツ軍に占領される。ルイーズは、臆病なアルバートとは対称的に抵抗運動に参加している兄ポールを誇りに思っている。
町を占領しているドイツ軍は破壊工作に業を煮やし、アルバートらを逮捕してしまう。アルバートの母親はポールのことを駅員のジョージに話し、彼が町長に密告したのでポールは射殺されてしまう。密告したから釈放されたとルイーズになじられたアルバートはジョージの家へ押し掛けるが、彼は自殺、アルバートは現場に居合わせた殺人犯として逮捕されてしまう……。

『この土地は私のもの』は、その古典的演出や、（アメリカの観客を説得するために）いつものルノワールとは異なる用意周到な演出の映画となっているが、たとえば『ラ・マルセイエーズ』のピエール・ルノワールにも、監督自身にもよく似たチャールズ・ロートンが演じる人物と彼の演技のなかに、我らの作家を認めることができる。（フランソ・トリュフォー）
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