zames_makiのブログ

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戦慄の七日間(1950)原爆開発を阻止しようとする科学者

原題:SEVEN DAYS TO NOON 93分 イギリス 配給:東和 公開:1954/03/13
監督:ロイ・ボールティング、ジョン・ボールティング 原案:ポール・デーン、ジェームズ・バーナード 脚本:ロイ・ボールティング、フランク・ハーヴェイ・Jr
出演:バリー・ジョーンズ、オリーヴ・スローン、アンドレ・モレル、シェイラ・マナハン

あらすじ

ある日、ロンドンのダウニング街の首相邸に、一通の手紙がまい込んだ。送り主は、国立科学研究所勤務の核兵器研究者ウィリントン教授(バリー・ジョ−ンズ)である。この首相あての手紙には、“もしイギリス政府が核兵器の製造を中止しなければ、新開発のU・R・12爆弾を一週間後にロンドンで爆発させる”という教授の意外な主張が書かれていた。半信半疑のスコットランド・ヤード捜査課長フォランド(アンドレ・モレル)が、念のため研究所に連絡してみると、爆弾と教授は、間違いなく行方不明となっていたのである。捜査陣の努力にもかかわらず、教授の行方は皆目わからず、教授の指定した爆発時刻は、次第に近づきつつあった。そして、その日、ロンドン市は非常事態のため、ついに無人の街と化した。

ソフト

DVDあり

君死に給うことなかれ(1954)被爆者の恋人

1954 東宝 監督:丸山誠治 出演:池部良司葉子ほか 99分 モノクロ

ネット上の感想

http://kapon3.web.infoseek.co.jp/miritary/cinema/military-hyouron-1954kimisinitamoukoto.html

 戦争映画かと思って視聴したが、思いっきりメロドラマであった。しかも、もう見るに堪えないほどのベタベタ純愛ものときた。(略)一応戦時中から戦後までを舞台にしており、亘は徴兵で戦地に行くし、久美子は広島で原爆に被爆する設定だが、そのあたりの映像は一切出てこない。政治的な背景もまったく感じられないし、本当に純粋な恋愛映画なのだ。唯一陸軍中尉役で登場する友人の軍服姿と、空襲待避シーンが戦時下であることを示してい る。(2005/09/02)

ネット上のあらすじ

 第二次世界大戦末期の東京。大学の研究者(学生?)の藤森亘(わたる)(池部)は母親が入院している病院を見舞う。そこで母親の介護をしている看護婦の 堀久美子(司)と出会い、次第に二人は恋心を抱いていく。
 亘の親友である陸軍中尉の小島は前線勤務を前にたった一人の妹礼子の身を心配しており、亘に嫁に貰ってくれるよう頼み込む。それを知った傷心の久美子は 故郷の広島へ帰る事を決意する。久美子の帰郷する列車に飛び乗った亘は、強引に久美子に求婚し、結婚の約束をする。しかし、亘招集の電報で別れなければならなかった。

 それから5年の歳月がたち、久美子は広島で被爆。顔にケロイドを負い、体の具合も良くなかったため、人目を避けて密かに乳児院で働いていた。院長の勧め で久美子は東京の病院で被爆治療を受ける事を決意する。検査の結果、脾臓が腫れており白血病の恐れがある事を知ってしまう。さらに、病院で雑誌取材をして いた礼子と遭遇し、礼子と亘が婚約していることも知る。
 亘は戦後ずっと久美子を捜していたが、行方がわからなかったのだ。礼子は亘の心が自分にないのを知っていたため、亘に久美子の居場所を教える。しかし、 久美子は再び行方をくらませてしまう。亘が訪れた乳児院の院長は、そってしておいてやれと行き先を教えなかったが、亘の熱情についに折れ、久美子が信州の 病院にいることを教える。
 信州の久美子のもとを訪れた亘に、久美子は動揺を隠しきれない。傷跡の残る顔と被爆症の身では亘の愛情を受け入れられなかったのだ。一旦は亘の愛を受け 入れた久美子だが、夜中に湖で入水自殺を図る。間一髪のところを救った亘の愛に、ようやく久美子は生きる希望を見いだすのだった。

戦争の顔(1963)反戦反核映画、最初の被爆映像

原題:KRIGETS VANVETT(THE FACE OF WAR) ドキュメンタリー映画 スウェーデン=日本 配給:東和 公開:1966/03/
監督:イングマル・エーヴェ、大峰晴 製作:トーレ・ショーベルイ 脚本:エリック・ホルム、小笠原基生

解説:「わが闘争」でナチの罪業をあばいたスウェーデンの製作者トーレ・ショーベルイが憤りをこめて製作した長編記録映画。被爆の映像は広島、長崎で日本のカメラマンが撮影したものを使用。(この時点で)20年間秘められた未公開フィルムである(注:日映が1945年9月から1946年にかけGHQコントロール下で製作した記録映画「原子爆弾の影響―広島、長崎」は1967年に日本に返却された)。構成・編集はインゲマール・エーべ、解説原稿はエリック・ホルム、音楽はジョルジュ・リーデルが担当したが、このスウェーデン側のスタッフはいずれも「勝者と敗者 続わが闘争」を担当している。日本側の参加者は日映新社。

目次:第一次世界大戦、ナチズム、ファシズムの台頭、スペイン内乱、ナチの侵略から第二次大戦へ、日本の大陸侵略、真珠湾攻撃から大東亜戦争へ、ヒロシマナガサキへの原爆投下、朝鮮戦争、べトナム戦争

触角(1970)被爆パンパン

製作=近代映画協会=日本映画新社 配給=東宝 公開:1970.06.03 
監督:新藤兼人 脚本:新藤兼人 音楽:林光
出演:乙羽信子(民子、ユキの二役)
太地喜和子(八重)
大丸二郎(利夫)
観世栄夫(ナガル氏) 草野大悟(大国) 殿山泰司(海坊主)

石川民子は、息子の利夫と二人暮し、音楽家カワノ・ナガル氏の写譜をして生計をたてていた。冬、母子が高原の山荘に来た時、民子は初めて息子のガールフレンド八重を紹介された。民子が仕事で上京した日、八重は利夫をスキーに誘った。だが、利夫は腹痛を訴え、医者を呼ぼうとする八重をとどめ、母の帰宅を待った。やがて、戻った民子が息子の下腹部に手をさしこみ、ゆっくりさすりはじめた。すると、利夫の顔から、みるみる苦痛と緊張がとけていった。夏が来て、利夫は家に近い海辺で八重とめぐりあった。そして八重が訪れた日、彼女の胸を見て、若き頃の母、その乳房を吸っていた自分を思い浮かべるのだった。だが、民子は二人の関係が密接になるにつれて神経をとがらせ、一方、八重も民子に敵意を感ずるようになっていった。そして、砂浜へ出た八重は、「わたしのオッパイを飲む、ママさんのを飲んだように」と胸をひろげるのだった。ある日の早朝、仕事から帰った民子が、バスルームで貧血を起した。ちょうど夢からさめた利夫は、全裸の母を介抱した。この様子を外から眺めていた八重は、ショックを受けるのだった。ある日民子の亡夫の友人大国が尋ねて来た。大国は民子の心情を見透し、発掘した石棒を置いていった。その大国が、サロン・ナデシコに利夫を誘った。

 そこには、民子にそっくりな娼婦ユキがいた。だが、彼女の顔半分には原爆の爪痕が生生しく残っていた。ユキは、基地の白人に抱かれる時にはいつも、原爆のむごさを語るのだった。


大国は酔っぱらったユキを抱こうとした。だが、利夫は母が犯されるような錯覚をおぼえ大国の行為をさまたげた。利夫がユキの挑発に乗って、愛の交歓をしたのは、その直後だった。やがて、八重が「あの女と寝たのなら、あんたはママと寝たのよ」と利夫に迫った。それから間もなく、民子は二人が結ばれたのを見てがく然とした。やがて、民子は利夫を連れて夫の墓詣りをした。そして、日本海側の荒海を見下す断崖の墓前で「ママが死んだら、パパのお墓の横に入るの」と言い残し、姿を消してしまった。民子はもういない。利夫は、雪がしんしんと降り積る山荘で、ママを回想しつづけた。

黒い雨(1983)テレビドラマ

キー局:NTV 85分 放送日:1983/08/20(24時間テレビ愛は地球を救う)
演出:真船禎 原作:井伏鱒二「黒い雨」 脚本:高橋玄洋 音楽:宮川奏
出演:森繁久彌奈良岡朋子、中井貴恵、下元勉、宮口精二
解説:プラハ国際テレビ祭特別賞受賞作品。核兵器の問題を浮き彫りにした井伏鱒二の原爆文学を、はじめてドラマ化。被爆者の苦悩を描く。