zames_makiのブログ

はてなダイアリーより移行

是枝裕和監督の映画と政治に関する発言とそれへの批判

=今後の検討のためのメモとして、是枝監督の姿勢はすごく正しいがどれだけ映画界やメディアで共有されているのか?攻撃する側はプロパガンダ映画に関してどれだけ知識があるのか?日本映画に政治性はあるのか?国際的に見てそれは高いのか低いのか?どうあるべきか?日本の観客・評論家は政治性をどう考え、どういう姿勢を支持するのか?

  • 2018/6/5「invisible」という言葉を巡って

http://www.kore-eda.com/message/20180605.html

  • 2018/6/29 内向き日本に多様性はあるか

https://news.yahoo.co.jp/feature/1000

  • 2018/6/7 スイミーを読んだ女の子に向けて作った

https://www.huffingtonpost.jp/abematimes/koreeda-20180607_a_23452833/

  • 国家の祝意を辞退した是枝監督

https://news.yahoo.co.jp/byline/shinodahiroyuki/20180609-00086267/

  • 是枝監督ブログ(2018/6/5)から抜粋

<映画祭とは、自らの存在が自明のものとしてまとっている「政治性」というものを顕在化させる空間なのである。目をそむけようが口をつぐもうが、というかその「そむけ」「つぐむ」行為自体も又、政治性とともに判断される。しかし、このようなことは映画監督に限ったことではもちろんなく、社会参加をしている人が本来持っている「政治性」に過ぎない。日本という国の中だけにいると意識せずに済んでしまう、というだけのことである。>

<個別の取材で記者に問われれば、専門家ではないが…と断りを加えた上で(この部分は大抵記事からはカットされる)自分の社会的・政治的なスタンスについては可能な限り話す。そのことで自分の作った映画への理解が少しでも深まればと思うからである。これを「政治的」と呼ぶかどうかはともかくとして、僕は人々が「国家」とか「国益」という「大きな物語」に回収されていく状況の中で映画監督ができるのは、その「大きな物語」(右であれ左であれ)に対峙し、その物語を相対化する多様な「小さな物語」を発信し続けることであり、それが結果的にその国の文化を豊かにするのだと考えて来たし、そのスタンスはこれからも変わらないだろうことはここに改めて宣言しておこうと思う。>

「共同体文化が崩壊して家族が崩壊している。多様性を受け入れるほど成熟しておらず、ますます地域主義に傾倒していって、残ったのは国粋主義だけだった。日本が歴史を認めない根っこがここにある。アジア近隣諸国に申し訳ない気持ちだ。日本もドイツのように謝らなければならない。だが、同じ政権がずっと執権することによって私たちは多くの希望を失っている」

  • 2016/9/1 是枝監督の東京国際映画祭への発言(Forbesインタビュー「「映画を黒字化するために」」)

https://forbesjapan.com/articles/detail/13431

たとえば1億円の製作費(宣伝費も含む)をかけて映画を撮り、劇場に3億円が入った場合、この3億円が興収となります。そのうち半分の1億5,000万円が劇場収入。これは契約の段階で50対50や55対45など、映画をつくった製作会社と劇場の力関係で決まります。この劇場収入を引いて残ったものが、配収です。たとえば1億5,000万円のうち、配給会社が取る配給手数料がだいたい2割で3,000万円。残り1億2,000万円が出資者、つまり製作委員会に戻ってきます。製作費分を引くと残り2,000万円で、これが純利。実際のところ、劇場だけで回収できている映画は1割くらいか、それより少ないはず。テレビ局資本のものを除けば、劇場だけで回収できているのは3%くらいではないかと思います。<<

残念ですが、東京国際映画祭はいまだ「日本映画を売り込む場所」という認識が強い。国威発揚としてオリンピックを捉えるのとまったく同じです。「映画のために」「スポーツのために」と考える前に、「日本のために」を考えてしまう、その根本の意識から変えていかないと、映画祭もオリンピックも本当の意味での成功は成し得ないと僕は思う。助成も同じで、たとえばですが「国威発揚の映画だったら助成する」というようなことにでもなったら、映画の多様性は一気に失われてしまう。

  • 2018/5/31 フィガロ紙が安倍を痛烈批判(HBO記事)

https://hbol.jp/167063/2

フィガロ紙は最後に、安倍政権の対応を痛烈に批判した。

カンヌ映画祭のあった日曜日に受賞した是枝監督のインタビュー記事が、ながながと日本の映画雑誌で報道されても、安倍首相及びその取り巻きの政治家からは一言も言葉が発されなかった。

 安倍第二次政権以降、「日本人はすごい、日本はすごい」という自画自賛が蔓延し、一方で安倍政権に対する批判めいたものには「反日」「左翼」「売国」というレッテルが貼られるようになった。フィガロ紙は奇しくも是枝監督のパルムドール受賞にあわせて、日本社会の「自閉的」傾向に違和感を表明したといえよう。

批判

https://news-vision.jp/article/188378/

狙いすましたかのようにその数日前に韓国紙で歴史問題を日本社会に結びつける発言をする映画監督。(中略)全世界へ発信する左派の便利な広告塔になる

是枝監督の「利敵行為」は誤った歴史認識の発言だけではありません、受賞作品自体が日本国を醜化するフィクションなのです。

  • 2018/6/14 是枝監督への右派の批判状況

http://wezz-y.com/archives/55673

日系イギリス人のカズオ・イシグロさんがノーベル文学賞を受賞したときには安倍首相が祝辞を出したのに、是枝監督には電話もメッセージも無かったと指摘。対応に差があるのは、映画の内容が保守派の安倍首相を怒らせたからではないかと憶測しました。

群馬県伊勢崎市議会議員の伊藤純子氏は「作品の寸評はさておき、是枝監督の『公権力から潔く距離を保つ』発言には呆れた。映画製作のために、文科省から補助金を受けておきながら、それはないだろう。まるで、原発反対の意向を示しながら、国から迷惑施設との名目で補助金を受けている自治体と同じ響きがして、ダサい」とツイート。

兵庫県神戸市会議員の上畠寛弘氏もツイッターで「是枝監督の『公権力とは距離を置かなくてはならない』という考えもあると思いましたが、国から助成金をもらっていた…。 マイケルムーアもびっくり」と是枝監督の姿勢を批判

何人かの著名人もこの流れに乗っかっています。「ZOZOTOWN」を展開する株式会社スタートトゥデイのコミュニケーションデザイン室長の田端信太郎氏も「『金を出すなら、口も出す』というのが、古今東西、普遍の真理。国民から預かった「血税」のわけですからね」とツイート。

経済評論家の渡邉哲也氏も「フランス政府が始めたカンヌ映画祭パルムドール文化庁からの助成金を返納しないと理屈が合わない」とツイートしました。

  • 2018/6/10 是枝監督は自己矛盾している

http://freezzaa.com/archives/3248

ネットの掲示板の反応を見ると、少なからぬ人が同様の指摘をしていた。

第一に、「公権力とは潔く距離を保つ」と言うが、カンヌ映画祭はフランス政府という公権力が主催するイベントではないのか。

第二に、『万引き家族』の制作に際して、文化庁助成金を貰っているではないか。文化庁文部科学省の外局であり、日本政府という公権力の一部ではないか。

第三に、それでいながら、ニュースにあるように、林芳正文科大臣の正式な祝意と招待を拒否するのは、もっと矛盾していないか。

https://news.nifty.com/article/entame/showbizd/12156-53616/

インターネット上で批判

《万引きは窃盗という立派な犯罪であり、仮にその映画に芸術的な感動を覚えても褒められたものではない。真の家族の絆は決して犯罪などで生まれるものではない!》

《日本人は万引きで生計を立てたりしない》

《変なイメージを外国に植え付けるな》

《万引きのやり方を教えるなんて犯罪教唆だ。R指定にしろ》

《『万引き家族』のカンヌ受賞は世界に恥をさらすものだ》

《家族の絆だか知りませんが、犯罪者家族であることは事実です。この種の映画が犯罪を助長させた事実もあります。万引きという窃盗である犯罪です。犯罪映画が仮に感動呼んでも褒められないと思います。私は絶対見ません。》


百田尚樹氏はDHCテレビが製作するインターネット配信番組『真相深入り!虎ノ門ニュース』で次のように批判をしている。「向こうで言うたらしいね、日本はアジアに謝らなアカンとかってね。何を言うとんねん。外国にまでしょうもないことを言いに行くな、ホンマにね。村上春樹かホンマ、腹立つ。映画と関係ないやないか」


美容外科高須クリニック』の高須克弥院長はツイッターで「日本人の「万引き家族」を日本人が賞賛することこそ世界の恥ではないかな?沈黙するのが国家の品格だよ」












2018/06/30 「教えられなかった戦争 中国編」上映会(練馬区
「教えられなかった戦争 中国編」上映会
日 時:6月30日(土)13時30分〜
会 場:大泉図書館
    〒178-0061 東京都練馬区大泉学園町2丁目21-17
    地図→https://loco.yahoo.co.jp/place/g-LrZKWZj61Do/map/
参加費:500円
主 催:大泉学園町九条の会