zames_makiのブログ

はてなダイアリーより移行

狂宴(1954)パンパン

製作=近代映画協会 配給=北星 後悔:1954.04.07 11巻 3,058m 白黒
監督:関川秀雄 脚本:片岡薫 原作:八木保太郎
出演:望月優子 三島雅夫 岸輝子 中原早苗

あらすじ(キネ旬

遠く稲田の向うに五重塔三笠山の霞む古都奈良も今はジャズに沸きかえっている。キャバレー“ボストン”の主人飛鳥米二郎と佐乃は先祖代々の田畑を抵当に増築をもくろみ、景気のうけにいっているが、子供の良吉も和子もこうした環境の中で次第に悪くなっていた。高校生の和子は見よう見まねにパン助の真似をしたり、ボーイ・フレンド達と十代の性典の実演をしたりして得意だった。佐乃は心配して和子を親戚の治助の家に預けるが、修学旅行をサボッてヤミ煙草のブローカー健と大阪で遊び歩く始末である。そこでサージャンと知り合った和子は情熱の一夜をホテルで過した。隣家の亀造一家は、駐留軍相手の女に部屋貸しない農家はない附近一帯の情勢の中で、一人頑張っているが、百姓特有の保守的な因業さは、娘の房子が修学旅行中米兵に暴行され、かけつけた人達が告訴しろといきまいても、「災難やさかい」以外口を開こうとなかった。米二郎は米日親善サーヴィス協会を作って更に大儲けを企て、キャプテンの口説き落しに健を使おうと思いついた。佐乃は健の下宿を訪れ、色仕掛けで頼みこんだ。だが隣室には和子がいた。忽ち嫉妬に狂った佐乃と和子の、母娘の乱闘が始る。−−修学旅行以来、世の中に絶望した房子の水死体がウワナベ池に浮いていたのは、それから数日後の出来事だった。

参考

映画「狂宴」にみるおんなたちの声:奈良RRセンター周辺の場合 茶園敏美 待兼山論叢(大阪大学大学院文学研究科)33巻(日本学) 1999